研究概要 |
ラットにおけるin utero fetal liver cell innoculationモデル 1. Fetal liver cellの採取 6匹の妊娠18日目のACIラット(RT1a)より合計42胎仔肝を摘出した。これをhomogenizeし、PBSにて洗浄後、1xl0^7fetal liver cell suspensionを得た. Viable cellの確認にはトリパンブルー染色による鏡検法を用いた.viable cellの全fetal liver cellに対する割合は当初は48%であったが、手技の上達により、70%〜75%となった 2. Fetal liver cellのinnoculation: 妊娠18日目のLewisラット(n=6,No1〜6)の胎仔にACI fetal liver cellを腹腔内注入(200μl/body)し、術後は出産にいたるまで慎重に管理した。No.1、2は翌日母体死亡。No.3は胎仔死亡(妊娠20日目)であった。これらは麻酔および細胞注入の際の技術的な失敗であったNo4,5,6でそれぞれ3,7,3匹の出産が認められた.胎仔数はそれぞれ6,8,7匹であり、この3例の堕胎率は平均33%(12〜57%)であった。 3. Chimerismの検討: No.4の新生ラットは生後4日目に、No.5の新生ラットは生後9日目に死亡したため、末梢血採取は行えなかった。No.6の新生ラット3匹は生後4日目の時点で犠牲死させ、末梢血を採取した。赤血球除去後、FITC標識された抗ラットRT1a抗体を用いて、FACSscanを行いdonor phenotypeの発現に関する検討をおこなったが、得られた検体からは明らかなdonor phenotypeは検出されなかった。しかし、検討例数は少なく、現在Nを増やして検討を続けている.
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