対象となった高度進行胃癌(stage3以上もしくはBorromann4型)患者15人(男性11人女性4人)に対し、^<99m>Tc-MIBIシンチ検査をおこない、その結果によって化学療法を試行した。また、化学療法試行曲と後の標本を内視鏡もしくは手術により切除し、免疫染色などを試行した。^<99m>Tc-MIBIシンチ取り込みの評価はbackgroundとの差を、単位面積あたりの取り込み率に変換し、心臓と比較した。心臓より取り込みが強いものを取り込み陽性とした。 結果 1)進行胃癌は^<99m>Tc-MIBIシンチで取り込みを認め、とくに低分化型が強い取り込みを認めた。 2)^<99m>Tc-MIBIの取り込みの強さは、P-glycoproteinの発現性と相関を認めた。MRPとは相関しなかった。 3)^<99m>Tc-MIBIの強い取り込みを認めた患者では、anthracycline系の薬剤が有効な症例を認めた。また取り込みを認めなかった症例は5-Fu薬剤が有効である傾向を認めた。 現在、症例を重ねているところです。今後、RT-PCR含めて、mRNA量、蛋白発現量と薬剤感受性、^<99m>Tc-MIBIとの関係を集計し、^<99m>Tc-MIBIのモニタリングとしての有用性などを検討していく予定です。
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