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2000 年度 実績報告書

脳腫瘍におけるEMMPRINの役割解析とその阻害による浸潤、血管新生抑制の試み

研究課題

研究課題/領域番号 12770757
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

鮫島 哲朗  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00295213)

キーワードEMMPRIN / Glioma / MMP
研究概要

EMMPRIN(CD147)は、免疫グロブリンスーパーファミリーに属する膜蛋白で、通常癌細胞に発現し、線維芽細胞、血管内皮細胞からのMMP-1,2,3の産生を刺激する。また、トリの血液脳関門(BBB)特異的抗原HT7のヒトhomologueである。平成12年度は、EMMPRINはヒトglioma組織で高発現し、その程度は組織学的悪性度と相関すること、in vitroではglioma細胞は発現したEMMPRINを介して脳由来線維芽細胞からのMMP-2、MT(membrane type)1-MMPの産生を刺激し、それは抗EMMPRINモノクローナル抗体によって阻害されることを示した。また、免疫組織化学的にEMMPRINの発現は、正常脳では血管内皮のみに限られ、glioblastoma multiformeで増生した血管内皮では陰性であった(Int.J.Cancer:88,21-27(2000),Cancer Letters 157(2000)177-184)。
続いて、EMMPRIN活性部位アミノ酸配列を持つ合成ペプチドによって、glioma細胞による線維芽細胞からのMMP産生刺激の抑制を検討している。活性部位配列を持つペプチドによってMMP-2及びMT1-MMPの両者ともdose-dependentに抑制されたが、持たないペプチドでは全て抑制されなかった。さらに、グリオーマ細胞株、脳由来線維芽細胞の共存による浸潤能の増強と、抗EMMPRINモノクローナル抗体及び活性部位ペプチドによる機能抑制効果を検討し、脳腫瘍におけるEMMPRINの役割解析と治療における可能性を探っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tetsuro Sameshima: "Expression of EMMPRIN (CD147), A Cell Surface inducer of Matrix Metalloproteinases, in Normal Human Brain and Gliomas"Int.J.Cancer. 88. 21-27 (2000)

  • [文献書誌] Tetsuro Sameshima: "Glioma cell extracellular matrix metalloproteinase inducer (EMMPRIN)(CD 147) stimulates production of membrane-type matrix metalloproteinases and activated gelatinase A in co-cultures with brain-derived fibroblasts"Cancer Letters. 157. 177-184 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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