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2000 年度 実績報告書

脳下垂体腺腫におけるホルモンの開口分泌を制御する因子に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770771
研究機関日本医科大学

研究代表者

田原 重志  日本医科大学, 医学部, 助手 (80277540)

キーワードPituitary / Pituitary adenoma / NSF-SNAP-SNARE / Human / Exocytosis / Immunohistochemistry / RT-PCR
研究概要

昨年まで我々は下垂体細胞・腺腫における分泌顆粒の細胞内輸送を調節する因子としてRab3 isoformに注目し、その細胞内局在について検討し、ある程度の成果を上げることができた(Tahara S,et al.Mod Pathol 12,627-34,1999)。しかし、下垂体細胞の分泌顆粒の開口分泌に関与している因子はRab3 isoformの他にも、NSF-SNAP-SNARE系蛋白が知られている。今年度は、これらの蛋白のうち、vesicle SNAREであるsynaptobrevin/VAMP(vesicle-associated membrane protein)に注目し、手術によって得られた下垂体腺腫サンプルを対象として、NSF-SNAP-SNARE系の発現を免疫組織学的手法を用いて検討した。対象となる腺腫は4%paraformaldehydeにて固定し、パラフィン切片とした。使用した抗体は抗VAMP-1抗体(Santa Curz社)であり、ABC法にて免疫染色を行った。結果としては、下垂体腺腫に広くVAMP-1の発現が観察されたが、特にGH産生腺腫(GHoma)の89%に高率に陽性を示した。さらにGHomaにおいては陽性細胞の比率が高く、また細胞内局在においても細胞膜周囲のみならず、細胞質にも強く発現していた。以上の様にsynaptobrevin/VAMPは一般的に分泌顆粒の多い、Ghomaに高率に発現しており、分泌顆粒を介してのホルモン分泌制御に関与していることが示唆された。またsomatolactotrophの細胞株であるGH3細胞においてsynaptobrevin/VAMPの発現が認められたことと併せ興味深い。来年度は他のNSF-SNAP-SNARE系蛋白について検討すると共に、Rab3蛋白との関連についても考察したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shigeyuki Tahara: "Expression of pituitary homeo box 1 (Ptx1) in human non-neoplastic pituitaries and pituitary adenomas"Mod Pathol. 13(10). 1097-1108 (2000)

  • [文献書誌] 田原重志: "同一組織内にGH産生腺腫からPRL産生腺腫への移行が観察された先端巨大症の1例"ホルモンと臨床 内分泌病理学最近の進歩2000. 48. 88-94 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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