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2000 年度 実績報告書

高齢者における手術後の高次脳機能低下の診断法と発生機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770839
研究機関帝京大学

研究代表者

後藤 隆久  帝京大学, 医学部, 助教授 (00256075)

キーワード高次脳機能 / 体外循環 / 全身麻酔
研究概要

本年は、研究期間を2年間と設定したこの研究の1年目にあたり、これまで心臓手術患者24例、非心臓手術患者21例を登録し、データ採取終了または追跡調査中である。結果にバイアスが入るのを防ぐため、当初の計画通り、データ解析は全ての患者の登録が終わるまで、すなわち2年目の前半終了時までは行わない。従って、この報告書ではデータの解析の最終結果を報告することはできない。
S-100に関しては、測定値をみると、心臓手術のうち体外循環を使用した手術では、体外循環離脱時にもっとも高値となっており、その後24時間かけて漸減していくパターンをとっている。体外循環を用いない心臓手術および非心臓手術では、手術終了時にもっとも高値となり、やはりその後漸減するパターンとなっている。これらのパターンは、これまでの他の研究者の報告と一致していることから、本研究でも血液サンプリングやその後の測定分析が順調にいっていることが裏付けられる。
脳高次機能テストでは、Mini-Mental Stateテストの術前スコアは、23点以下のいわゆる痴呆に属する点数から30点満点まで広く分布した。また、WAIS-RのSymbol-DigitとDigit-Spanでは、一部の患者でスコアが大きく減少していた。電気生理学的脳機能評価としておこなっている、事象関連誘発電位のP-300のデータは、やや再現性に乏しいが、やはり術後に延長する傾向をしめし、多くの患者で高次脳機能が低下していることを示唆している。
これらより、本研究は現在のところ順調に進んでいると判断している。来年度は研究の最終年度にあたるので、最終的なデータの解析結果を報告する予定である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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