ブタ-ヒト間における異種移植での細胞性拒絶反応を抑制するため、ヒトnon-classical HLAを用いた。HLA-G及びHLA-Eをブタ血管内皮細胞上に強制発現させることによりヒトNK cellからの細胞障害を抑制することが出来た。(1999 J of Immunology) ヒトリンパ球がtarget cellであるブタ血管内皮細胞により活性化される際に萠出されるのはTh1サイトカインが優位であった。これは2000年アメリカ移植学会で報告している。 このサイトカイン分泌にもNK cellの活性が大きく関与していることを証明するためにNK cellを除いたリンパ球を用いElisa法を用いたサイトカインアッセイを行った。結果はやはりNK cellを除いたリンパ球でのサイトカイン量の減少が認められた。次いでサイトカインの放出を抑制することによりT cellの増殖を抑制することが可能かを検討した。この際HLA-G及びHLA-Eを発現させたブタ血管内皮細胞とリンパ球のリンパ球幼若化試験を行った。HLA-Gを発現させたtarget cellではT cellの増殖が抑制されることが証明された。さらに追試重ね、アメリカ移植学会での発表を予定している。
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