研究概要 |
加齢性黄斑変性の発症および進行に関する細胞生物学的メカニズムを解明するため、加齢性黄斑変性眼でみられるTissue inhibitor of metalloproteinase-3(TIMP-3)の増加がBruch膜の肥厚の原因となるのか、最終的に網膜下新生血管あるいは網脈絡膜萎縮につながるのかを検討した。今年度は、網膜色素上皮細胞にTIMP-3を過剰発現させたtransgenic mouseを作成するためのconstructを完成させた。遺伝子工学的にTIMP-3を過剰発現させるのに必要な、TIMP-3 cDNA(pSAmHT3、約1.5kb)、網膜色素上皮に特異的な遺伝子RPE65のプロモーター領域を含む上流約4kbの配列(RPE65p)を精製し、vector(pNASSβ,Clontech)に挿入した。挿入後に各遺伝子の塩基配列が正しいことを、DNAシークエンスをおこない確認した。インサートを切りだし、B6CBAマウスの受精卵に微小注入法を用いて注入をおこなった。
|