研究概要 |
骨形成蛋白(BMP)は、異所性に骨を誘導でき、骨再建に期待されている。 今年度は、ラット下腿筋肉内と背部広背筋筋弁内に、recombinant human BMP-2とcollagenを担体として埋入し、埋入3,7,14、21日後に、血管造影による放射線学的、かつ、切り出した組織は組織学的(HE染色)に検討を行った。 埋入7日後までは、血管陰影の著しい増加や集積は見られなかった。埋入14日後には明らかな骨陰影と骨陰影に集まる血管陰影を認めた。さらに埋入21日ではその所見は強調された。これらは下腿筋肉内と広背筋筋弁内の両者に認められたが、やや筋肉内が早期に血管完成が生じた。 一方、組織学的には、埋入5日後で、血管が埋入インプラントに認められ出し、7日、14日と増加が見られた。同時に、組織学的にも血管内に造影剤が認められ、結果により骨、骨髄が栄養されていることが示唆された。これによりBMPを応用することで、筋弁が主軸状(Axial pattern)の骨付き筋弁として応用されることを示している。
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