研究概要 |
1)抗体cDNAの単離 口腔科学部で所有しているミュータンスレンサ球菌に特異的に反応するモノクローナル抗体K4A,S2Cというマウスモノクローナル抗体のcDNAを単離した。それぞれの抗体を産生するハイブリドーマからmRNAを抽出し、RT-PCRを行って一本鎖cDNAを合成した。その後、抗体のcDNAを特異的に増幅するプライマーを用いてPCRを行い、抗体をコードするcDNAを増幅した。具体的にはscFvおよびFabを構成する断片を増幅した。 2)リコンビナント抗体の作製 増幅した上記のcDNAを大腸菌のタンパク質発現用プラスミドベクターに導入した。抗体のC末端には精製、検出用のタグとして6xHisを付加した。構築したプラスミドで大腸菌の形質転換を行い、Fab及びscFvタンパク質を発現させ活性のあるクローンをスクリーニングした。Fabに関しては活性の高いクローンが得られたが、scFvに関しては活性を持ったクローンを得ることができなかった。Fabクローン、T15,S2C-10に関し、精製を行い活性を測定した。これらのクローンに関して、植物細胞でのタンパク質発現用ベクターにクローニングし、植物の培養細胞の形質転換作業を進めている。
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