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2000 年度 実績報告書

bHLH型転写因子DEC2による軟骨分化調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12771106
研究機関広島大学

研究代表者

藤本 勝巳  広島大学, 歯学部, 助手 (40294566)

キーワードbHLH型転写因子 / 軟骨 / 分化
研究概要

塩基性ドメイン-ヘリックス-ループ-ヘリックス(bHLH)構造をもつ新規転写因子であるDEC2をクローニングし、その一次構造、組織分布、染色体上の位置について解析した。
ヒトおよびマウスのDEC2はそれぞれ482,410個のアミノ酸からなり、その中にはbHLH領域(97%一致)等DEC1に対し高い相同性を示す領域が存在しており、全体ではヒトDEC1に対し42%の相同性を示した。DEC2だけにみられる特徴としてC半側にアラニン・グリシンを多く含む領域が存在した。
mRNAの組織分布について検討した結果、DEC1は調べた全ての組織で高い発現がみられたのに対し、DEC2では組織による発現量の差が大きく、脳・骨格筋では発現量が高く、肝臓・腎臓ではほとんど発現していなかった。
染色体マッピングの結果、ヒト・マウス・ラットDEC2はそれぞれ染色体の12p11.23-p12.1,6G2-G3,4q43-q4に位置しており、これは、これまでに解析されているヒト・マウス・ラットの染色体の位置関係と一致していた。染色体上の位置からヒトの疾患との関係について検索した結果、この位置には前立腺癌、精巣性胚腫瘍、急性白血病、synpolydactyly等の原因遺伝子が存在し、また、12pの三染色体化、欠失により、それぞれ、精神活動の遅延、低緊張、鼻の平坦化・頬の突出を伴う顔の円形化、および精神運動の遅延、低身長、小頭、小顎、手足の短小化等の症状が引き起こされることが報告されていた。現在のところ、これらの病態とDEC2の因果関係については不明であるが、今後、DEC2の研究が進む上でこれらの病態との関連についても明らかになると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsumi Fujimoto: "Molecular Cloning and Characterization of DEC2, a New Member of Basic Helix-Loop-Helix Proteins"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 280. 164-171 (2001)

  • [文献書誌] Ming Shen: "Induction of basic helix-loop-helix protein DEC1 (BHLHB2) 1straB1 Sharp 2 in response to the cyclic adenosine monophosphate pathway"European.J.Cell Biol.. (in press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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