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2001 年度 実績報告書

口腔癌におけるp300遺伝子の高感度変異解析法を用いた変異解析と癌抑制機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12771137
研究機関鶴見大学

研究代表者

大島 朋子  鶴見大学, 歯学部, 講師 (50233101)

キーワードp300 / 遺伝子変異 / 転写コファクター
研究概要

(1)p300遺伝子の変異解析結果
13例の口腔扁平上皮癌細胞株を含む各種ヒト癌細胞株35例において、mRNAを抽出し、P300cDNAに特異的プライマーを設計しRT-PCR法で増幅したサンプルを用い変異を検索した。その結果2例で解析フラグメントの移動度の異なる株を検出した。これをシークエンス解析レた。1例で2ヶ所の点突然変異の結果ミスセンス変異とストップコドンを生じていた。もう1例ではin frameでの欠失変異でbromodomainを含む228アミノ酸に相当する領域を欠いていた。
(2)変異p300遺伝子の機能解析
p300遺伝子に変異を持つ上記の2例では変異遺伝子産物を発現しており、特に後者のbromodomain欠失例の遺伝子をクローニングし、機能の変化について検討した。
正常p300はTGF-β応答性に細胞周期の活性化キナーゼ阻害作用を持つP21WAF1/CIP1のプロモーターをtransactivateすることが知られている。そこで、変異p300をもつ細胞株にTGF-β受容体とともに正常p300および変異p300発現ベクターとp21WAF1/CIP1プロモーターのレポーター遺伝子をトランスフェクトした。TGF-β存在下でtrangent reporter gene assayを行った結果、正常p300の導入量依存的にプロモーター活性を上昇できたが、変異遺伝子の導入では上昇できなかった。したがって、今回検討したbromodomain欠失変異のp300は正常p300が持つ転写コファクターとしての機能を欠き、細胞周期を制御できずに癌化に向かうことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ohshima, T., Suganuma, T., Ikeda, M.: "A novel mutation lacking the bromodomain of the transcriptional co-activator p300 in the SiHa cervical carcinoma cell line"Biochemical and Biophysical Research Communications. 281(2). 569-575 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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