研究概要 |
0.1%濃度のへマトポルフィリンエタノール水溶液を作成して濾紙に染み込ませ,恒温槽で乾燥させ変色モデルとした。この変色モデル上に漂白剤を置き温度と光強度を変えた条件で漂白治療を行った後,変色モデルを水洗し,恒温槽で乾燥した。その後変色モデルを測色し,色差を算出した。この後,変色モデルをエタノールに浸漬しへマトポルフィリンを溶解させ,溶液の吸光度を分光光度計で測定し色素残存率を算出した。 1.松風ハイライト漂白剤により変色モデルのへマトポルフィリンの分解が促進され色素残存率が低下して色差の増加(色調改善)が生じることが明らかとなった。 2.松風ハイライトの漂白効果は漂白剤の温度の影響をほとんど受けず,光強度に強く影響されることが明らかとなった。 次年度は,松風ハイライトの粉液比が漂白効果に及ぼす効果を検討し,現在唯一厚生省に認可されている生活歯の漂白剤,松風ハイライトの適切な使用条件を確立する。また,パワーブリーチとして導入されつつある,Quasar BriteとPowergelを用いそれぞれの漂白効果のメカニズムを検討するとともに,適正な使用条件を確立する。
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