P.endodontalisのコラゲナーゼ活性測定のための菌の培養、菌体の調整、および活性測定のための予備実験を行った。 1)菌体の培養と粗酵素液(超音波破砕菌体抽出液)の調製 P.endodontalisの標準株であるATCC35406株を嫌気グローブボックス内で培養を行った。その培養菌液を集菌し、菌体をPBSで3回洗浄後、30mM Tris塩酸緩衝液(pH7.6)に再懸濁した。その菌液を平成12年度科学研究費補助金により購入したステップ型マイクロチップを装着した同じく平成12年度科学研究費補助金により購入した超音波式ホモジナイザーを用いて氷上にて溶菌処理を行い、遠心後その上清を採取した。さらにその上清を0.45μmの濾過フィルターにかけ未破壊の菌体を取り除き、P.endodontalis標準株の粗酵素液(超音波破砕菌体抽出液)を調整した。 2)P.endodontalis標準株の超音波破砕菌体抽出液のコラゲナーゼ活性測定 2)-1.I型コラーゲンの調整 コラゲナーゼ活性には市販のI型コラーゲンを用いた。このI型コラーゲンを3回の塩析を行いさらに精製し、2mg/mlの濃度の調整コラーゲン溶液を作製した。 2)-2.P.endodontalisの標準株超音波破砕菌体抽出液のコラゲナーゼ活性測定 P.endodontalis標準株の超音波破砕菌体抽出液と調整I型コラーゲン溶液を混和後、25℃で反応させた資料をSDS-PAGE法を行い泳動パターンを観察した。その結果、コントロールのI型コラーゲンのみの電気泳動パターンと超音波破砕菌体抽出液と調整I型コラーゲン溶液を混和した電気泳動パターンに若干の違いが観察された。 これらの結果より、P.endodontalis標準株は、活性は非常に弱いと考えられるが、コラゲナーゼ分解活性を持つことが示唆された。
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