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2000 年度 実績報告書

咀嚼運動時の下顔面皮膚表面の時空間的構造解析による顎口腔機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 12771164
研究機関北海道大学

研究代表者

坂口 究  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90312371)

キーワード3次元・多点同時時系列解析 / 咀嚼運動 / 主成分分析 / 主成分 / 下顔面皮膚の運動 / 口唇周囲軟組織の運動 / 咀嚼リズム
研究概要

計測システムに関しては、研究代表者がこれまでに開発した3次元・多点同時時系列解析システムを一新し、解析精度を損なうことなくほぼリアルタイムでの3次元・多点同時時系列解析が可能となった。
咀嚼運動時の下顔面皮膚上の15測定点に下顎中切歯測定点を加えた合計16測定点の3次元・多点同時時系列計測を行い、そしてこれら48自由度の変量に対して主成分分析(各主成分の寄与率、累積寄与率、そしてこれらの変動係数、主成分負荷量、ベクトル図、ベクトル差分値・差分図、運動周期とその変動係数の解析)を行った。その結果、咀嚼運動時の下顔面皮膚上の運動成分のうち第1主成分と第3主成分が下顎運動成分、そして第2主成分が口唇周囲軟組織特有の運動成分であることが客観的に評価することができた。さらに、客観的に区分された咀嚼運動時における純粋な口唇周囲軟組織の運動成分は、下顔面皮膚上の運動成分の構成要素として下顎運動成分とともに非常に安定していて、下顎運動と非常に酷似した円滑な咀嚼リズムであることが分かった。この結果は、神経生理学的に咀嚼運動時の口唇周囲軟組織への中枢性パタン発生器の関与の可能性をも示唆するものである。
また、咀嚼運動時における下顔面皮膚上の15測定点と下顎運動の時系列データ(48自由度)に対する主成分分析の結果は、健常者では下顔面皮膚上の運動を評価するのに、現行の15測定点で解析を行わなくとも数点(3〜4測定点)の運動解析で十分であることを示唆するものである。したがって、今後、まずは健常者のデータベースを作成後、咀嚼運動時における下顔面皮膚上の動態をより詳細に明らかなものとし、次にこれらのデータの蓄積によって顎口腔機能異常の症状と運動異常の関連を検索するとともに、現行の下顔面皮膚上の15測定点を減らし咀嚼運動時における下顔面皮膚上の代表測定点を明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakaguchi K, Kawasaki T et al.: "Application of principal component analysis to the elucidation of perioral so tissue movements during mastication"The Journal of Oral Rehabilitation. (In press).

  • [文献書誌] Sakaguchi K, Kawasaki T et al.: "Spaciostructural analyses of mandibular and perioral soft tissue movement during mastication"The Journal of Oral Rehabilitation. (In press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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