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2001 年度 実績報告書

隣接面齲蝕の評価法の細菌学的・行動科学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 12771279
研究機関岡山大学

研究代表者

山本 誠二  岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90273995)

キーワード接触面齲蝕 / ミュータンス連鎖球菌 / 乳酸稈菌 / カリオスタット検査 / アンケート調査 / 歯間空隙 / 予測性
研究概要

乳臼歯隣接面齲蝕の発生を効果的に予測する方法を検討するために、隣接面齲蝕の現症と各齲蝕発生因子との関係を検討した結果、下記に記した因子があげられた。
1)ミュータンス連鎖球菌数:10^5CFU/ml未満、10^5CFU/ml以上
2)ミュータンス連鎖球菌数の全連鎖球菌数に占める割合(SM比率):10%未満、10%以上
3)乳酸桿菌数:検出不能(10CFU/ml未満)、少数(10〜3*10^3CFU/ml)、多数(測定不能)
4)隣接面カリオスタット試験の48時間値:1.5未満、2.0以上
5)歯間空隙の存在:有り、無し
6)生活習慣については,歯科受診前の刷掃習慣および昼間の養育者などの生活環境
隣接面部に齲蝕が認められなかった67部位を対象として、1年〜2年後の同部の齲蝕の有無について診査を行った。各因子が乳臼歯隣接面齲蝕の発生に如何に関与するか検討し、以下の結果を得た。
1)ミュータンス連鎖球菌数と経過観察後の隣接面齲蝕の有無との間には関係は認められなかった。また、SM比率との間にも関係が認められなかった。
2)乳酸桿菌数と経過観察後の隣接面齲蝕の有無との間に有意差が認められた(P<0.05)。
3)隣接面カリオスタット試験結果値と経過観察後の隣接面齲蝕の有無との間には関係は認められなかった。
4)歯間空隙の有無と経過観察後の隣接面齲蝕の有無との間に高度の有意差が認められた(P<0.01)。
今回、ミュータンス連鎖球菌数、SM比率およびカリオスタット試験結果値との間に統計的に有意差が認められなかった。これは経過観察の期間が長すぎたこと、および対象部位が少ないことが原因と考えられる。今後、乳臼歯における隣接面齲蝕発生の予測を検討するための経過観察の期間を短く再調査を行うことにより、隣接面齲蝕のより確実な予測的な評価法を考案することが可能となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山本誠二: "隣接面齲蝕の評価法の検討 第1報 齲蝕現症と細菌学的、形態的および行動科学的因子との関係"小児歯科学雑誌. 39. 516-525 (2001)

  • [文献書誌] 山本誠二: "隣接面齲蝕の評価法の検討 第2報 齲蝕活動性と細菌学的所見との関係"小児歯科学雑誌. 39. 526-531 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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