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2000 年度 実績報告書

降圧剤ニフェジピンによる歯肉由来線維芽細胞のインテグリン発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12771330
研究機関徳島大学

研究代表者

清水 保樹  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20291495)

キーワードニフェジピン / 歯肉増殖症 / コラーゲンファゴサイトーシス / α2インテグリン
研究概要

降圧剤ニフェジピンの副作用として歯肉増殖症が知られている。我々は,ニフェジピン誘発性歯肉増殖症ラットモデルを用いて,歯肉線維芽細胞によるI型コラーゲンのファゴサイトーシス抑制による同線維の分解抑制により,歯肉増殖症が発症する可能性を報告している(投稿中)。線維芽細胞膜上ではα2β1インテグリンがI型コラーゲンのレセプターとして存在し,特に線維芽細胞を抗α2インテグリン抗体で処理することで同細胞のコラーゲンファゴサイトーシスが抑制されると報告されていることから,α2インテグリンにより線維芽細胞のコラーゲンファゴサイトーシスが制御されている可能性が高い。そこで我々は,ニフェジピン誘発性歯肉増殖症ラットモデルを用いて,増殖歯肉から歯肉線維芽細胞を分離培養し,細胞膜上で発現するα2インテグリンについて考察した。蛍光標識した抗α2インテグリン抗体を用いて培養歯肉線維芽細胞を抗体染色すると,ニフェジピン投与ラット由来線維芽細胞は明瞭なフォーカルコンタクトの染色が認められず,更に細胞全体の染色程度も対照群よりも弱く,ファゴサイトーシスの抑制が細胞膜上でのα2インテグリン発現抑制による可能性が示唆された。線維芽細胞によるコラーゲンファゴサイトーシスは,肉眼的歯肉増殖が確認される以前の段階で既に抑制されているが,そこでこの段階でも既にα2インテグリンの発現が抑制されるのか,またα2インテグリンmRNAの発現レベルについても検討中である。これらを明らかにすることにより,コラーゲンファゴサイトーシス抑制によるコラーゲン線維の分解抑制の機構を明らかにできると考える。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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