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2000 年度 実績報告書

歯周炎患者血清中のLPSならびにLPSが誘導する物質の定量と免疫学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 12771333
研究機関長崎大学

研究代表者

金子 高士  長崎大学, 歯学部, 助手 (10284697)

キーワード歯周炎 / LPS / 歯周病原性細菌
研究概要

近年歯周病と全身疾患との関連性が指摘され、歯周病原性細菌のLPSの体内への進入がその一因と推測されている。本研究では歯周炎罹患患者の末梢血血清中にLPSが存在するか否かを明らかにするため、以下の実験を行った。
歯周炎患者を1986年のAAPの分類によって早期発症型歯周炎(EOP,22人)、成人性歯周炎(AP,12人)に分類し、インフォームドコンセントを得た後、採血し血清を採取した。同年齢の健常人をおのおのコントロールとした(EC,AC,それぞれ5人と8人)。血清中のLPS量はEndospacy^<TM>(生化学工業)を用いてリムルス活性を測定することによって得た。
健常人では血清LPS量はEC6.14±6.79pg/ml、AC3.95±4.59pg/mlであったのに対して、歯周炎患者ではEOP14.78±14.62pg/ml、AP2.49±2.42pg/mlであった。血清LPS量はEOP患者で血清LPS濃度が高かったものの、個人差によるばらつきが大きく、APと比較してのみ有意な差が認められ、EOP-EC間、AP-AC間、EC-AC間では有意な差は認められなかった。
今回の結果からEOP患者で血清LPS濃度が上昇している可能性が示唆された。LPS量の増加はEOPに関連した細菌の違いによるものかも知れない。今後は患者数を増やし、またリムルス活性は血清蛋白質の影響も受けやすいことが報告されているため、歯周病患者血清がもつ生物学的活性(単球のTNF,IL-1,6産生能)に関しても測定する予定である

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 金子高士 ほか: "歯周病における多形核白血球の補体制御因子の発現と機能に関する研究"日本歯周病学会会誌. 42巻春季特別号. 164 (2000)

  • [文献書誌] Atsutoshi Yoshimura et al.: "Structural requirements of muramylpeptides for induction of Toll-like receptor 2 mediated NF-κB activation in CHO cells."Journal of Endotoxin Research. 6巻5号(in press). (2001)

  • [文献書誌] 吉村篤利 ほか: "歯周病原性細菌内毒素刺激による細胞内シグナル伝達へのToll-like receptorの関与"日本歯周病学会会誌. 42巻春季特別号. 76 (2000)

  • [文献書誌] 吉村篤利 ほか: "歯周病原細菌内毒素のToll-like receptor(TLR)4刺激抑制効果"日本免疫学会総会.学術集会記録. 30巻. 281 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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