研究概要 |
A.c-MycとCdk inhibitor p21の結合と機能相関 c-Myc転写完成化領域であるMyc box IIにp21が直接結合し,p21はc-Myc-Max複合体を解離させ,Max-Max複合体への転換することによりc-Mycの転写能を抑制した.逆にc-Mycはp21の複製抑制能を抑制した(Kitaura et al., JBC,2000). B.新規p21結合タンパク質TOK-1の同定とcDNAクローニング p21のc-Myc結合領域に結合するタンパク質としてTOK-1を同定し,そのcDNAをクローニングした.スプライシングの違いにより,TOK-1α,TOK-1βが存在し,TOK-1αのみがp21に結合した.TOK-1αはCDK2のタンパク質リン酸化機能抑制を更に促進する活性を有していた. C.TOK-1α結合因子としてのPLZFの同定 TOK-1αの更なる機能解析を目的としてTOK-1α結合タンパク質をスクリーニングし癌抑制遺伝子機能を有すると考えられるPLZFを同定した. 以上の事より,TOK-1αは細胞増殖に対し,負と因子として作用するらしく,正の因子であるc-Mycとの相関が今後の課題である.
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