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2000 年度 実績報告書

精子機能・形成過程におけるミトコンドリア型PHGPxの機能および発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12771412
研究機関北里大学

研究代表者

今井 浩孝  北里大学, 薬学部, 講師 (50255361)

キーワードグルタチオンペルオキシダーゼ / 精子形成 / アポトーシス / ミトコンドリア / SNP / 精子 / 転写因子 / 不妊
研究概要

RT-PCR法を用いて、ミトコンドリア型PHGPxと非ミトコンドリア型PHGPxのmRNAの発現を検討したところ、培養細胞や腎臓などの体細胞では、非ミトコンドリア型PHGPxの発現は高く、ミトコンドリア型PHGPxの発現は低かった。精巣のみミトコンドリア型PHGPxの発現が高かった。精巣おいび腎臓のマウス週齢におけるmRNAの発現を検討したところ、精巣では3週齢よりミトコンドリア型PHGPxの発現が上昇したが、腎臓ではみられず、ミトコンドリア型PHGPxの発現に臓器特異性がみられた。またカゼイン誘導好中球の培養によりミトコンドリア型PHGPxが誘導されてくることを見いだした。このように非ミトコンドリア型PHGPxの発現は常在的に高いのに対し、ミトコンドリア型PHGPxは誘導型であることが明らかとなった。
マウスPHGPxのゲノム遺伝子のプロモーター活性をルシフェラーゼをレポーター遺伝子として構築し、マウスL929細胞を用いて検討した。非ミトコンドリア型PHGPxのプロモーター活性はミトコンドリア型PHGPxのプロモーター活性の3倍高かった。3'側からプロモーター領域を欠損することにより、ミトコンドリア型PHGPxおよび非ミトコンドリア型PHGPxの2カ所のコアプロモーター領域を明らかにした。プロモーター領域を5'上流より欠損したところ、意外にもミトコンドリア型PHGPxのプロモーター活性が上昇する領域(エンハンサー領域)約40bp存在することが明らかとなった。このことは逆に体細胞では5'上流領域によりエンハンサー領域が抑制されていることが明らかになった。
ミトコンドリア型PHGPxは精子形成の際、誘導がかかりこの誘導の低下は男性不妊症をひきおこす。そこで体細胞でみられたエンハンサー領域に精子形成過程で結合する核蛋白質の変動がみられるかいなかについてゲルシフトアッセイを行った。その結果、このエンハンサー領域において精子形成過程により核蛋白質の結合量が増大することを見いだした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nomura,K.: "Mitochondrial phospholipid Hydroperoxideglutathione peroxidase Inhibits the release of cytochrome c from mitochondria by suppressing the peroxidation of cardiolpin in hypoglvcemia-induced apoptosis"Biochem.J. 351. 183-193 (2000)

  • [文献書誌] Nakagawa,Y.: "Novel Functions of mitochondrial Phospholipid hydroperoxide glutathione peroxidase (PHGPx) as anti-apoptotic factor"J.Health Science. 46(6). 414-417 (2000)

  • [文献書誌] Imai,H.: "Failure of the expression of phospholipid hydroperoxide glutathione peroxidase in the spermatozoa of human infertile males"Biol.Reprod.. 64. 674-683 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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