本研究の目的は、看護系大学に勤務する看護教員(助手)が日々の職務の中で、教育・研究・看護実践の能力をどの様に高めているのか、また、指導者である教授からどの様な指導を受けているのかという実態を明らかにするものである。 今年度は、次の3点について行った。 (1)キャリア形成、キャリア開発、ファカルティディベロップメントに関する文献を収集し、文献からインタビューガイドの検討・作成を行った。 (2)全国の看護系大学86校の中から、比較的設置の古い国立大学・公立大学・私立大学の各5校を抽出し、それぞれ4〜6名の助手に調査協力依頼を行った。 (3)調査依頼をしたうち、15名から協力が得られ、「現在の職務の内容」、「職務を通しての悩みや問題」、「悩みや問題の解決策」、「上司から学んだこと」、「自己の課題」等について、面接法により調査を行った。 現在、面接内容を逐語記録に起こし、スーパーバイズを受けながらデータの分析を行っているところである。 サンプル数が少ないため、来年度は継続して面接調査を行い、データを増やし、看護系大学に勤務する助手の職務の状況、悩み、その解決方法、教員としての成長の契機などについてまとめていきたい。
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