研究概要 |
心身障害児とその母親の母子相互作用を促進する看護援助として,対象母子の食事場面をビデオテープの分析・援助への活用を試み,その結果母親が自分の行動や子どもの反応を客観的に捉える機会となり,子どもの発達段階を見据えて関わるようになるなど有効であるという示唆を得た.しかし,編集技術が未熟であったことなど,臨床で応用するための課題があった.そこで,本研究の目的を,心身障害児とその母親の母子相互作用を促進する看護援助方法における援助技術の洗練,検討とした. まず,母子相互作用の初期アセスメントとして,University of WashingtonのBarnard,K.らが開発したNursing Child Assessment Satellite Training Feeding Scale及びTeaching Scale(以下,NCASTとする)の使用の許可を受ける必要があり,今年度はこのトレーニングを受け,使用の許可を受けることが内容の一つであった.2001年3月にハワイにてトレーニングを受け,Reliability Testにおいて90%以上の一致率をもって,University of WashingtonのNCAST officeより使用の許可を得ることができた.しかし,トレーニングクラス開講の時期が遅れたため,データ収集に取り掛かることができなかった. 一方で,ビデオの編集技術を洗練するためにビデオ編集システム(SYSTEM5社製,カサブランカ)を購入し,30〜40分程度の食事場面から指導用ビデオを編集する場合の場面の切り取り,並べ替えなどは容易となった. 2年目である次年度は,肢体不自由児施設において,対象に対して看護援助を行う.
|