平成12年4月より和歌山県立医科大学附属病院整形外科病棟の協力の下、脊椎・脊髄疾患(神経症状を有する)患者9名を対象に発泡作用のある入浴剤を用いた足浴(以下、炭酸ガス入り足浴とする)を実施した。足浴前後に体温(中枢温・末梢温・腋窩温)、血圧、脈拍を測定し、さらに神経症状の変化および睡眠状況の観察をおこなった。その結果、末梢温は足浴前後で有意な変化が見られた。さらに少数ではあるが、足浴後神経症状である下肢のしびれが軽減でき、「寝つきがよい」「起床時に疲れが残っていない」などの入眠効果が上がったと思われる結果が得られた。しかしながら、中枢温・腋窩温、血圧、脈拍では有意な変化は見られなかった。 今回の足浴では備品購入が間に合わなかったことから上記の測定内容となった。 平成13年1月、成人女性(19〜20歳)16名を対象に炭酸ガス入り足浴および何も用いない足浴を実施した。足浴前後に体温(中枢温・末梢温・腋窩温)、血圧、脈拍、足背血流、主観的満足感(心地よさ)の測定をおこなった。足背血流と主観的満足感(心地よさ)において炭酸ガス入り足浴と何も用いない足浴とでは有意な変化が見られた。
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