学習者がインターネットを利用して効果的かつ適切に情報発信を行うために必要な表現方法・表現内容に関するガイドラインの開発に関する研究を行った。具体的には次のような研究を行った。 平成12年度に行った「既存のガイドラインの収集と分析」、「WWWページのデザインの最適化に関する研究」、「ガイドラインの開発および現状分析」に関する研究を踏まえ、評価基準の妥当性と実用性の検証を目的とし、インターネットにより、発信する情報の評価実験を行うためのツールを開発した。開発したデジタルコンテンツ評価支援システムは、1)Topic(紙調査の評価票に該当する。一般的に複数の設問から構成される。)の作成・編集機能と集計・公開機能をもち、実行に際して、作成者や回答者は他のソフトのダウンロードやプラグインを必要とせず、また、JavaやCGIなどについての専門的知識がなくても、Webブラウザ上のみで全てを実行できる。2)KIOSKウィンドウによる静止画像や動画、PDFなど各種メディアブラウズとの連携を取っているため、ストリーミングによる授業時の受講者からのフィードバックをWebブラウザで実施することも可能なシステムとなっている。ラジオボタン、メニュー、リスト、、チェックボックス、順位選択、段階評定、SD法、自由記述など多くの設問回答形式に対応している。3)必須項目や汎用性の高いプロフィールや評価項目をテンプレート化することにより、作成者がTopicを簡便に作成できる。4)サーバに評価に関する各種のデータが保存・蓄積されるため、データの相互利用が可能である。 本システムに、開発したガイドラインを実装させ、WWWページの作成において、開発した支援ツールを使用した場合と使用しない場合を比較し、みやすや、わかりやすさ、好感度などの印象度比較調査、特定の情報へのアプローチの速度、理解度テスト、情報信頼度テストなどを行うことにより、ツールの利用効果を検証した。
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