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2000 年度 実績報告書

聴覚障害児を対象とした日本語能力評価システム開発のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780147
研究機関東京学芸大学

研究代表者

澤 隆史  東京学芸大学, 教育学部, 講師 (80272623)

キーワード聴覚障害児 / 日本語 / コンピュータ / 反応時間 / 統語 / 意味 / 評価
研究概要

本研究では,コンピュータを利用した聴覚障害児の日本語能力評価システムを試作し,その有効性に関する基礎的検討を目的としている.本年度は,(1)評価システムの一部を作成し,大学生を対象にして語順の異なる文の統語的処理および意味的理解に関する予備的検討を行うと共に,(2)刺激用画像を取り込んだ際のシステムの作動確認や,音声による反応方法の検討を試験的に実施した.その結果,(1)については語順の異なる文間で誤答率および処理時間に差は認められなかった.一方で文の意味的理解に関しては,特定の語順において特に高い誤答率を示すことが明らかになった.また処理時間や誤答率において,個人間の差を検出することができ,評価システムとして有効であることが示された.一方で,内省報告からキーボード操作の難しさや画面の視認性などの問題点が指摘された.(2)については,画像のサイズや情報量によって提示に要する時間に差異が生じること,音声による反応においてソナグラム等で計測した実時間とコンピュータプログラム上で計測する時間に多少の差異が生じることが明らかになった.なお音声による反応については各試行間での時間の差異が一定しており,コンピュータによる測定時間を回帰式によって実時間へ換算することで,精度の高い測定が可能であることが明らかになった.
聴覚障害児童・生徒を対象にした場合,上記の様な反応方法等に関するシステム上の問題を改善することが必要である.また現在,小学校教科書等の文章に使用される語句や文の統語構造についての分析を平行して行っており,これらの結果をもとに評価用の文材料の選定を進めている.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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