研究概要 |
本研究では,ボリュームビジュアリゼーションのなかでも,与えられたボリュームデータから,フィールド値がある有限閉区間内に含まれる3次元サブボリュームをソリッドとして表現する区間型ボリュームの詳細度制御を行っている.本年度は,先行研究の調査・検証および区間型ボリュームの詳細度制御を実現した. 1.既存の多角形パッチ削減アルゴリズムの調査 現在までに開発されてきているさまざまな多角形パッチ削減アルゴリズムについて,国内外の文献50本の調査を行った. 2.アルゴリズムの検証 1の調査より,さまざまな多角形パッチ削減アルゴリズムの根源のひとつにShroederらのデシメーションアルゴリズムであることがわかった.このアルゴリズムを購入したSGI社製O2システム上に実装し,その有効性を検証した. 3.区間型ボリュームの詳細度制御 2で実装したアルゴリズムを拡張し,区間型ボリュームを表す多角形パッチ削減に適用可能なように拡張した.しかし,このアルゴリズムでは,形状特徴だけを考慮してパッチ削減をおこなっているため,可視化結果で重要な役割を果たしている色情報が損失されてしまうという問題が生じてしまう.そこで,この問題を解決するために,対象ボリュームの色分布情報や形状特徴を定量化し,色情報を考慮してパッチ削減を行う方法を提案し,実装した.その結果,色情報の損失を押さえながらパッチの削減が可能になった.
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