• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

大規模科学計算プログラムのための高性能並列ファイル入出力機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780231
研究機関九州大学

研究代表者

天野 浩文  九州大学, 情報基盤センター, 助教授 (80231992)

キーワード並列処理 / 並列ファイルシステム / 並列プログラミング言語 / MPI / 並列入出力ライブラリ / 集団型入出力
研究概要

本研究では,大量のデータを扱う大規模科学値計算プログラムに対して,入力データを高速に供給するとともに計算結果を高速にファイル出力させるために,並列スーパーコンピュータ等で広く利用されているMPI(message passing interface)の上で,並列にファイル入出力を行うための機構を研究している.
本年度は,MPIで書かれたプログラムの並列実行部分から呼び出されて集団型入出力(collective I/O)を行う関数群を構築するための基礎技術の開発と,プロトタイプの実装を行った.また,このプロトタイプを用いて,MPIの実装の中でもっとも普及しているMPICHとの性能比較実験を行った.この実験の結果,以下のようなことが明らかとなった.
(1)本研究で提案している集団型入出力機構は,プログラミング上の負担が軽減できるだけでなく,複数のディスクを用いれぱ十分な並列効果を生むことができる.また,単一のディスクしか利用できないような環境でも,大幅な性能低下を生じない.
(2)比較の対象に取り上げたMPICHに採用されている集団型入出力関数の実装は極めて非効率的であり,本研究で開発したプロトタイプよりも最大で数十倍も性能が低いため,この点で改善の必要がある.
一方,プログラムとディスクの間の高速データ転送のためのもうひとつの手段として,メモリマップトファイル入出力がある.そこで,これを並列実行モードで用いることができるような並列プログラミング言語を実現するため,これに向けた予備的な検討も行った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kimura,K.,Amano,H.,Makinouchi,A: "Dynamic Performance Optimization Mechanisum for Parallel Object-Oriented Database Programming Languages"Proc.Int.Database Engineering and Applications Symp. (IDEAS). -. 405-409 (2000)

  • [文献書誌] 天野浩文,津村忠蔵: "MPIプログラムのための並列ストリーム入出力関数と並列パイプ機構"九州大学情報基盤センター研究集会. 1(同センター年報として刊行予定). (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi