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2000 年度 実績報告書

ハイパービデオを用いたビデオ・データベースの効率的なブラウジングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780235
研究機関九州芸術工科大学

研究代表者

牛尼 剛聡  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (50315157)

キーワードデータベース / ブラウジング / ハイパービデオ / マルチメディア / データモデル / ビデオ・データベース / シーン検索
研究概要

ビデオ・ブラウジングのために次のアプローチを立案した.まず,ビデオの効率的なブラウジングのためには,ビデオに記録された内容の概略を把握した後,利用者が興味を持つ部分についてのみ詳細を確認可能とすることが重要である.ビデオに記録された動的な事象は「継続時間を持つ事象」(アクティビティと呼ぶ)および「継続時間のない事象」(イベントと呼ぶ)とに区別することができる.そして,アクティビティをイベントの系列としてモデル化する.イベントは,それが発生した単一のフレームによって表現可能であるのに対して,アクティビティは,フレーム区間(シーン)でなければ表現できない.したがって,アクティビティを観測するためにはイベントよりも多くの時間を要する.しかし,アクティビティを構成するイベントが把握することができれば,アクティビティの概要は理解可能である.こうしたことから,利用者が概要を把握するためにイベントが発生したフレームのみを提示し,アクティビティの詳細に興味がある場合にのみシーンを再生することによって効率的なビデオ・ブラウジングが実現できる.また,アクティビティは並行的,複合的に発生するが,観測者はすべてのアクティビティに興味を持たないことが多い.したがって,利用者が興味を持つアクティビティを選択可能とすることはブラウジングの効率化につながる.この目的のために,イベント依存関係を導入し,それに基づいてフレーム間にハイバーリンクを設定し利用者が巡航可能とすることにより,利用者は興味のあるアクティビティを対話的に選択して内容を確認することができる.
上記のアプローチに基づきハイパービデオ・モデルを形式的に定義した。ハイパービデオ・モデルはデータ構造および6種類の操作を提供する.さらに,本モデルに基づいたブラウジング機構を実現するプロトタイプ・システムを計算機上に実装した.
また,ブラウジングに利用可能な事象の意味的関係を導入するために,上記の研究と平行してシーンの類似性に関する研究も行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Taketoshi Ushiama,Junji Suzuki,Toyohide Watanabe: "Design and Implementation of a Video Database System Supporting Semantic Contents-Based Scene Retrieval"Proceedings of 6th International Conference of Virtual Systems and MultiMedia. 617-626 (2000)

  • [文献書誌] Ken Kosaka,Taketoshi Ushiama,Toyohide Watanabe: "Similar-Scenes Retrieval in Video Databases Based on Probability Model"Proceedings of 6th International Conference of Virtual Systems and MultiMedia. 354-361 (2000)

  • [文献書誌] 牛尼剛聡,渡邉豊英: "ハイパービデオを利用したビデオ・データベースの意味構造に基づくブラウジング手法"第12回データ工学ワークショップ論文集. (2001)

  • [文献書誌] 小坂健,牛尼剛聡,渡邉豊英: "ビデオデータベースにおける抽象化階層に基づく類似シーン検索"第12回データ工学ワークショップ論文集. (2000)

  • [文献書誌] 牛尼剛聡,渡邉豊英: "意味内容に基づくビデオ・データベース・ブラウジングのためのハイパービデオ・モデル"第61回情報処理学会全国大会講演論文集(2). 11-12 (2000)

  • [文献書誌] 牛尼剛聡,小坂健,渡邉豊英: "ビデオ・データベースにおけるトップダウン処理に基づく効率的な類似シーン検索に関する考察"電子情報通信学会技術研究報告〔データ工学〕. 100・31. 1-8 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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