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2001 年度 実績報告書

バイナリー二次計画問題に対する効率的な近似解法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12780247
研究機関岡山理科大学

研究代表者

片山 謙吾  岡山理科大学, 工学部, 講師 (80309541)

キーワードバイナリー2次計画問題 / 局所探索法 / 遺伝的局所探索法 / アニーリング法 / 反復局所探索法 / 地形解析 / メタ戦略 / 組合せ最適化
研究概要

バイナリー2次計画問題(BQP)に対するさまざまな近似解法(メタ戦略)の開発を行った.以下では各アルゴリズム別に,アルゴリズム概要,結果,明らかになった事項などを簡潔に示す.
1.ランダムk-opt局所探索法(ランダムk-opt法)
新たに開発したランダムk-opt法は,ランダム性を巧妙に導入した可変深度探索により実現され,従来法よりも平均的に良好な局所最適解を算出可能であることが明らかになった.
2.シミュレーティッドアニーリング法
新たに開発したシミュレーティッドアニーリング法(SA)は,巧妙な再加熱および近傍解のゲイン値を高速に計算可能なデータ構造を採用することで,大規模なBQPに対しても効率的に良好な結果を算出できることが明らかになった.なお,ORLIBに準備されているBQPの幾つかの大規模問題例において新しい最良解が本SAにより極めて短時間で発見された.現在これらは既知の最良解となっている.
3.遺伝的局所探索法
1.で示したランダムk-opt法を組み込むことにより新たに開発した遺伝的局所探索法(GLS)は,2.で示したSAよりもある程度計算時間を必要とするが,既知の最良解を頻繁に算出可能であることが明らかになった.
4.反復局所探索法
1.のランダムk-opt法を用いて新たに開発した反復局所探索法(ILS)は,対象とする問題例に依存するが,2.で示したSAおよび3.のGLSよりも,効率的に既知の最良解を頻繁に算出できることが明らかになった.本ILSでは,局所最適解からの脱出時に幾つかのビットの反転を行うが,ランダムk-opt法を組み込んだILSの場合は,他の局所探索法を組み込むよりも少ないビット反転で十分な性能を発揮することが観測された.これは,上記したメタ戦略(近似解法)の改良版を考慮する際にも貴重な観測結果であるとともに,局所探索過程を含む近似解法全般において重要な特長であると考えられる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kengo Katayama: "Performance of simulated annealing-based heuristic for the unconstrained binary quadratic programming problem"European Journal of Operational Research. Vol.134 No.1. 103-119 (2001)

  • [文献書誌] 片山 謙吾: "バイナリー2次計画問題に対する変形k-opt局所探索法"電子情報通信学会 論文誌(A). Vol.J84-A No.3. 430-435 (2001)

  • [文献書誌] 片山 謙吾: "バイナリー2次計画問題の地形解析と遺伝的局所探索の性能"電子情報通信学会 論文誌(A). Vol.J84-A No.10. 1258-1271 (2001)

  • [文献書誌] Kengo Katayama: "Solving Large Binary Quadratic Programming Problems by Effective Genetic Local Search Algorithm"Proceedings of the 2000 Genetic and Evolutionary Computation Conference (GECCO-2000). 643-650 (2000)

  • [文献書誌] Kengo Katayama: "On Fundamental Design of Parthenogenetic Algorithm for the Binary Quadratic Programming Problem"Proceedings of the 2001 Congress on Evolutionary Computation (CEC-2001). Vol.1. 356-363 (2001)

  • [文献書誌] 片山 謙吾: "バイナリー二次計画問題に対する局所探索法について"岡山理科大学紀要. Vol.35. 179-187 (1999)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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