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2000 年度 実績報告書

信号対雑音比が低い濃淡画像に存在する物体の領域分割とその医用画像への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12780272
研究機関岐阜大学

研究代表者

原 武史  岐阜大学, 工学部, 助手 (10283285)

キーワード乳房X線写真 / 自動検出 / 良悪性鑑別 / 腫瘤陰影 / 微小石灰化像 / 胸部X線CT写真 / 遺伝的アルゴリズム
研究概要

本年度の研究は,以下の6つに大別される.
1.画像データの収集
2.スケッチ作画システムの構築
3.乳房X線画像の自動分類法の開発
4.乳房X線画像に存在するコントラストの低い腫瘤陰影の検出法の開発
5.乳房X線画像に存在する微小石灰化像の良悪性鑑別法の開発
6.胸部3次元CT画像に存在する腫瘤陰影の検出のためのシミュレーション
1においては,今年度,新たに約400症例の画像を研究協力病院から提供を受け,新たにデーターベース化した.そして,2,3,4,5の実験試料として利用した.
2においては,別に開発した病変部検出アルゴリズムの結果を元に,病変部の存在する周辺の画素値の変化を,判別分析と複数の画像特徴量の主成分分析結果を用いて,一意な輪郭線を作成するアルゴリズムを構築した.そして,その結果を医師に提示するようなソフトウェアを構築した.
3においては,医師が画像を分類する場合には,画像中に白くあらわれる領域の割合によって判定を行うが,その再現性を高めるために,画像中の乳腺が存在する領域と脂肪領域の領域分割を自動で行う手法を開発した.ここでは,画像のダイナミックレンジ圧縮処理と濃度ヒストグラムの判別分析と組み合わせる手法を新たに開発した.
4においては,乳房X線画像において白い塊として表示される腫瘤陰影とやはり白くあらわれる乳腺領域との分割法を開発した.ここでは,扇形のテンプレートを作成し,その濃度分布との類似性の計算および,その領域内における濃度勾配ベクトルの集中度によって陰影の領域分割を行った.
5においては,乳房X線画像中に細かい点としてあらわれる微小石灰化像が良性であるか,悪性であるかを判別するアルゴリズムを構築した.ここでは,画像中に微小石灰化が分布する形を判別し,その他,個々の石灰化から得られる画像特徴を人工ニューラルネットワークへ入力し,分類を行う手法を開発した.
6においては,領域分割のための手法として,テンプレートマッチングと遺伝的アルゴリズムを組み合わせた手法を開発し,3次元画像における領域分割問題である腫瘤陰影の自動検出を開発し,そのシミュレーション実験を行った.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中川俊明: "CAD技術を応用したスケッチ作画支援システムの開発"電子情報通新学会技術報告(MI2000). 100・46. 5 (2000)

  • [文献書誌] 松原友子: "乳腺実質濃度の評価に基づくマンモグラムの自動分類法"医用電子と生体工学. 38・2. 9 (2000)

  • [文献書誌] 笠井聡: "マンモグラム上の乳腺領域周辺に存在する腫瘤陰影検出に特化したアルゴリズムの開発"医用電子と生体工学. 38・2. 7 (2000)

  • [文献書誌] 李鎔範: "胸部ヘリカルCT画像を用いたシミュレーションによるGAテンプレートマッチング法の評価"医用画像情報学会雑誌. 17・3. 6 (2000)

  • [文献書誌] 原武史: "Automated classification of mammographic microcalcifications by using artificial neural network and ACR BI-RADS criteria"The international society for optical engineering, Proceedings of Medical Imaging 2001. (in printing). 5 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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