研究概要 |
問題解決オントロジーに基づくモデリング支援システムを開発するために,平成12年度は以下のことについて検討した。 (1)既存のビジネスモデルの分析:商用ツールのリポジトリに収められているビジネスモデルを分析し,混乱の原因になっているモデリングの観点を問題解決オントロジーとして体系化した,例えばARISのモデルリポジトリでは,用度掛は経理部のpart-of(部分)であるという考え方と,is-a(一種)であるという考え方が,一つのモデルで観点の違いを暗黙にしたまま記述されており,観点が明確になっていなかった。その観点を明確にするために,part-ofは機能的構成を明らかにする観点に,is-aは分類,カテゴリの従属関係を明らかにする観点にオントロジーとして体系的に整理した。 (2)モデリング支援システムの設計:前年度までの研究成果,及び上記(1)の成果に基づいて,知的モデリング支援システムの全体像について基本設計を行った。特に,観点切り替えの機能を実現するオントロジー処理系(オントロジーに基づいてモデルを運用するシステム)の拡張と,観点を適切に表現するためのマン・マシンインタフェイスの設計を行った。 (3)モデリング支援システムの開発(第一段階):(2)の設計に基づいてシステムの実装を部分的に完了した。特に,問題解決オントロジーの実装とそれに基づくモデルの観点切り替え機能の実装に重点をおいた。
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