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2000 年度 実績報告書

シード物質を用いない希ガス凍結プラズマMHD発電に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780359
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小林 宏充  慶應義塾大学, 法学部, 専任講師 (60317336)

キーワード希ガスプラズマ / 再結合プラズマ / MHD発電 / 数値シミュレーション / 電磁流体力学 / 超音速流体
研究概要

ディスク形発電機において、様々なよどみ点温度に対して、入口電子温度、負荷抵抗値を最適化することにより、シード物質を用いない希ガス凍結プラズマMHD発電の性能をr-θ二次元数値計算により検討した。その結果以下のことが明らかになった。
1.発電機入口で予備電離をさせることにより、様々なよどみ点温度(800〜2400K)に対して、シード物質を用いない凍結希ガスプラズマが発電機内で生成できることを示した。
2.希ガスの再結合係数が小さいので、入口擾乱の構造を円周方向に保ったスポーク状の定常プラズマが低よどみ点温度においても得られる。
3.本発電機において、よどみ点温度が2000Kの場合には正味のエンタルピー抽出率(発電機から得られた電力から予備電離の電力を引いたものを熱入力で割ったもの)25%、断熱効率63%とシード完全電離プラズマを用いたMHD発電に匹敵する効率が得られ、よどみ点温度が1200Kと低い場合においても正味のエンタルピー抽出率15%、断熱効率55%が得られることがわかった。
4.発電機から取り出される生のエンタルピー抽出率を最大とする条件に対して、予備電離に必要な電力を差し引いた正味のエンタルピー抽出率を最大とする条件は低入口電子温度・高外部負荷抵抗側へとずれる。互いの条件での正味のエンタルピー抽出率の差は、低よどみ点温度ほど顕著であるものの、その差は数%と小さく断熱効率の違いはあまり見られない。
5.よどみ点温度が低くなるにしたがって生のエンタルピー抽出率は低下するが、予備電離のための電力がより多く必要となるので正味のエンタルピー抽出率はより低下する。
以上のように、低いよどみ点温度においてマイクロガスタービンと同等の発電性能を得ることができ、MHD発電本来のより高温においてさらに効率が向上することから、熱源にあわせた広範囲での発電に応用できると期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiromichi Kobayashi: "Feasibility Study on Frozen Inert Gas Plasma MHD Generator"IEEE Transactions on Plasma Science. 28・4. 1296-1302 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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