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2001 年度 実績報告書

パルス的給湯負荷の発生ゆらぎを考慮した住宅用マイクロコジェネの最適導入形態

研究課題

研究課題/領域番号 12780378
研究機関名古屋大学

研究代表者

加藤 丈佳  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90283465)

キーワードマイクロコジェネ / 固体高分子型撚料電池 / 給湯負荷 / 貯湯槽 / 補助熱源 / 負荷平準化 / 集合住宅
研究概要

本研究では,住宅への高効率エネルギー供給システムとして期待されているマイクロコージェネレーションシステム(μCGS)の導入可能牲について検討した。昨年度から継続して,集合住宅における3世帯を対象として給湯負荷の実測を行い,住宅における給湯負荷発生の時間的・量的ゆらぎに関する基礎データを収集した。また,収集したデータを用いて,各世帯における給湯負荷の時間的・量的ゆらぎが住宅用μCGSの省エネルギー性に与える影響を評価した。その結果,以下の知見が得られた。
・現在,他の研究機関などで想定されている150l程度の貯湯槽容量の場合,日々の給湯負荷の変動により,PEFCの温水出力を貯湯槽に貯えることができずに廃棄される可能性がある。廃棄される温水出力を減らすためには,300l程度の貯湯槽容量が必要であった。ただし、貯湯槽容量を増加すると,貯湯槽における損失が増加した。
・現在,他の研究機関では,補助熱源として30kW程度の給湯器が想定されている。しかし,貯湯槽容量を300l程度まで大きくするのであれば,運用方法によっては,5kW程度の補助熱源でも給湯負荷を賄えることがわかった。この場合,補助熱源からの温水供給が増え,廃棄されるPEFCの温水出力が増加するものの,年間を通じてみればその差はわずかであり,経済性を考慮すれば5kWの補助熱源のシステムにも優位性がでる可能性があることがわかった。
・給湯負荷のゆらぎを考慮せず,統計的に平均かされた負荷データを用いて評価すると,住宅用μCGSの省エネルギー性を20〜30%程度過大評価する可能性があることがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 若園芳嗣: "分オーダーの給湯負荷データを用いた住宅用マイクロコジェネの運転方法・蓄熱容量の検討"電気学会B部門誌. 121・8. 973-981 (2001)

  • [文献書誌] 加藤丈佳: "実測に基づく給湯負荷のゆらぎを考慮した住宅用マイクロコジェネの構成に関する一考察"電気学会B部門誌. 121・12. 1748-1756 (2001)

  • [文献書誌] Masahiro Suzuki: "Evaluation of Home Cogeneration System using Regenerative Proton Electlyde Fuel Cell(PEFC)"Proceedings of The 5th International Conference on New Energy Systems and Conversions. 331-337 (2001)

  • [文献書誌] 飯田哲久: "給湯負荷のゆらぎを考慮した住宅用マイクロコジェネの最適運転方法"エネルギー・資源学会第20回研究発表会論文集. 83-88 (2001)

  • [文献書誌] 鈴木将大: "住宅用PEFCシステムの熱電比可変運用に関する検討"エネルギー・資源学会第20回研究発表会論文集. 165-170 (2001)

  • [文献書誌] 春日井志織: "給湯負荷の実測に基づく住宅用マイクロコジェネの評価-排熱有効利用のための運転方法に関する検討-"エネルギー・資源学会第18回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス講演論文集. 275-280 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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