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2000 年度 実績報告書

レーザによるHf元素の効率的な励起・イオン化法の実験的解析

研究課題

研究課題/領域番号 12780380
研究機関東京大学

研究代表者

長谷川 秀一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90262047)

キーワードハフニウム / ジルコニウム / レーザ分光 / 微量分析 / レーザ共鳴イオン化
研究概要

本研究では,HfとZrの微量分析または同位体分離に共鳴イオン化法を適用するために,それぞれの中間準位と高励起準位の測定を行うことにより電子配置および効率的イオン化スキームの知見を得ることを目的とした。
XeClエキシマレーザにより励起した2台の色素レーザからの光を,原子ビームに対し垂直に照射し,励起・イオン化する。2つの光路に差をつけることにより,原子が光を吸収する時間に差をつけ,いずれかの色素レーザの光の波長を掃引することで中間準位または高励起準位を測定する。高励起準位に励起された原子は電場をかけることでイオン化した。また、Stark効果を避けるために電場はパルス電場(2000V/cm)を使用し,原子・光子相互作用時に電圧は0V/cmとした。イオン化された原子は、パルス電場により引き出され3000Vの電圧を印加されたチャンネルトロン増倍管で検出し,アンプでさらに増幅した後,積算器を通してペンレコーダとコンピュータで記録した。同時に記録したガルバノシグナルとエタロンシグナルにより波長較正を行った。
微量分析にはイオン化効率が高く,選択性の良いイオン化スキームを用いることが望ましい。Hfの中間準位5d^26s6p ^3F_3,Zrの中間準位4d^25s5p ^3H_4に対応するイオン化信号が大きくなっていることがわかった。また,1波長による測定でも,この2つの中間準位に対応するイオン化信号が確認できた。これは,この中間準位の吸収断面積が大きく,この中間準位を経たイオン化スキームの効率が高いことを示している。また2波長による高励起状態の解析よりHfの5d^26s6pの中間準位より第一イオン化限界5d6s^2 ^2D_<3/2>に収斂する系列を測定した。これより中間準位が(5d+6s)^36pの混在状態であることが示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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