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2001 年度 実績報告書

無細胞タンパク質合成系を用いた多品種同時調製システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12780502
研究機関理化学研究所

研究代表者

木川 隆則  理化学研究所, タンパク質多種発現・精製チーム, チームリーダー(研究職) (20270598)

キーワード無細胞タンパク質合成 / タンパク質発現 / High throughput / cDNA発現 / 構造・機能ゲノム科学
研究概要

大腸菌S30抽出液を用いた無細胞タンパク質合成系を核として,ゲノムにコードされた多数のタンパク質を,同時並行で,迅速に発現調製する系を確立することを目的として,今年度は以下の研究を進めた.
タンパク質の高次構造を調べる場合,適切にフォールディングした,構造解析に適した試料を調製する必要がある.タンパク質のアミノ酸配列とフォールディングの相関関係について,これまでに得られている知見からは,残念ながら,対象となるタンパク質が適切にフォールディングするかどうかを予測することは難しい.そのため,対象タンパク質が構造解析に適した試料となるかどうかは,実験的な手法により調べる必要がある.
この目的において,1H-15N HSQC NMRスペクトルは極めて有用な情報を与えてくれる.そこで,HSQCスペクトルを測定するために必要な15N標識タンパク質の調製・精製を,ハイスループットで行う系を開発した.まず,試料は発現Tag(His-tagなど)との融合体で発現するために,昨年度開発した二段階PCR法を用いて発現鋳型を調製した.測定に必要なmgオーダーの試料を同時に多数得るために,3mLスケールの透析反応を同時並行して行うことにした.合成後の目的タンパク質は,ロボットを用いて,アフィニティークロマトグラフィー法で精製することにした.このプロトコールに従うことにより,24検体の15N標識タンパク質が,実験開始から24時間以内に得られるようになり,NMR測定を含めても2日以内に,24対象試料に関する構想解析適性情報が得られることになった.これまでは,1試料に関する情報を得るのに,数日間以上かかっていたことから,本研究の成果により,飛躍的に効率が上がったことになる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kigawa, T.: "Selenomethionine incorporation into a protein by cell-free synthesis"J. Struct. Func. Genomics. 2. 29-35 (2001)

  • [文献書誌] Hirao, I.: "An unnatural base pair for incorporating amino acid analogs into proteins"Nat. Biotechnol.. 20. 177-182 (2002)

  • [文献書誌] 木川 隆則: "構造ゲノム科学研究の流れと成果"実験医学. 19. 945-949 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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