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2000 年度 実績報告書

ジーンノックアウト法を用いたヒストンデアセチラーゼ-3の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12780514
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

高見 恭成  宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80236356)

キーワードクロマチン構造 / ヒストン / ヒストンデアセチラーゼ / DT40細胞 / ジーンノックアウト法 / 細胞増殖
研究概要

クロマチン構造は様々な要因により多様な動態をとり、ゲノムDNAの関与する多彩な機能発現を制御している。コアヒストンのアセチル基による化学修飾はクロマチン構造変化に密接に関与している。本研究課題では、ニワトリのBリンパ細胞由来DT40でジーン・ノックアウト法を用いて、コアヒストンの脱アセチル化に関与するストンデアセチラーゼ(HDACs)の遺伝子の欠損変異株を系統的に作成し、解析して、これらの機能的特異性を明らかにすることを試み、次のような成果を得た。
1、chHDAC-1の欠損は明白な細胞機能変化を伴わなかったが、chHDAC-2欠損株ではIgM H-chain,L-chain量の著明な増加が認められた。また、chHDAC-2はこのIgM量のコントロールに際して、転写とH-chain pre-mRNAのalternative processingの2つのステップで関与している可能性も明らかにできた。
2、通常のジーン・ノックアウト法では、chHDAC-3のホモ欠損変異株を作成することは出来ず、chHDAC-3が細胞増殖に必須であることが示唆された。したがって、そのtet-responsive conditional homozygous mutantを作成した。
3、tet添加によるchHDAC-3 transgeneの発現阻害に伴なって、細胞の増殖速度は遅くなり、引き続いて死滅する。
4、chHDAC-3のN-末端領域、C-末端領域、核外輸送シグナル(NES)とデアセチラーゼ活性それ自体が生存に必須であることも明らかにできた。
5、chHDAC-3は核および細胞質の双方に存在するため、その標的タンパク質としては、コアヒストン以外にも存在することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takami,Y.: "N-terminal region, C-terminal region, nuclear export signal and deacetylation activity of histone deacetyl-ase-3 are essential for the viability of the DT40"J.Biol.Chem.. 275. 16191-16202 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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