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2001 年度 実績報告書

尾索動物ミトコンドリアゲノムの転写パターンと遺伝子構造の進化の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12780517
研究機関東京薬科大学

研究代表者

横堀 伸一  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (40291702)

キーワード尾索動物 / ミトコンドリアゲノム / ミトコンドリアRNA / 遺伝子配置
研究概要

申請者は、昨年度の尾索動物ユウレイボヤCiona savignyi(海鞘綱腸性目)のミトコンドリアゲノムの全塩基配列の決定に続き、新たに尾索動物亜門のタリア綱に属するアンボイナサルパRitteriella amboinensisとウミタルDoliolum nationalisのミトコンドリアゲノムの全塩基配列の決定を行った。また、C. savignyiと同属種であるカタユウレイボヤのC. intestinalisのミトコンドリアゲノムの約60%の領域の塩基配列を決定した。その結果、C. savignyiとC. intestinalisとの間で、ミトコンドリアゲノムの遺伝子配置の一部が異なっていることが明らかとなった。また、R. amboinensisとD. nationalisのミトコンドリアゲノムの構造が、遺伝子配置のみならず、遺伝子の数や種類も含め、この2者だけではなく尾索動物マボヤHalocynthia roretzi(海鞘綱壁性目)やCiona spp.とも大きく異なっていることが明らかになった。D. nationalisではtRNA遺伝子の一つが欠落しておりtRNA編集やtRNAの細胞質からの移入等の現象の存在が示唆された。またR. amboinensisではlong noncoding regionとそこに隣接する4種のtRNA遺伝子の重複が見られ、ミトコンドリアゲノムの複製とゲノム構造の変化の関連が示唆された。以上のように、申請者の解析により、尾索動物のミトコンドリアゲノムは、多細胞動物の中でも特に多様性を示すことが明らかとなった。また、ホヤ類と同様なミトコンドリア変則暗号をタリア類でも使用していることも明らかとなった。また、ユウレイボヤの5種類のミトコンドリアtRNAのcDNA解析を行い、その遺伝子の5'末端と3'末端のゲノム上の位置を特定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S. Yokobori, T. Suzuki, K. Watanabe: "Genetic code variations in mitochondria : tRNA as a major determinant of genetic code plasticity"Journal of Molecular Evolution. 53. 314-326 (2001)

  • [文献書誌] Y. Watanabe, S. Yokobori et al.: "Introns in protein-coding genes in Archaea"FEBS letters. 501. 27-30 (2002)

  • [文献書誌] K. Tomita, S. Yokobori et al.: "Cephalopod Loligo bleekeri mitochondrial genome : multiplied non-coding regions and transposition of tRNA genes"Journal of Molecular Evolution. (印刷中).

  • [文献書誌] 横堀伸一, 大島泰郎: "後生動物ミトコンドリアゲノム構造と遺伝暗号の進化"日本臨牀. (印刷中).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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