研究概要 |
Haspin(haploid germ cell-specific nuclear protein kinase)は、半数体精子細胞の細胞分裂停止に関係し、さらに、半数体精子細胞特異的遺伝子の発現に重要な役割を果たしている事が考えられる遺伝子である。今回、マウスとヒトHaspin遺伝子のゲノム構造を明らかにできた(Tanaka et al.Mol.Hum.Reprod.,2001)。ヒト、マウスでのその構造は、非常に珍しいものであり、既知のインテグリン遺伝子のイントロン内にイントロンレスで存在することが明らかとなった(Yoshimura,Tanaka et al.,2001)。また、ヒト相同遺伝子の発現や、生化学的性質がマウスと同じであることを明らかとし(Tanaka et al.Mol.Hum.Reprod.,2001)、生殖細胞分化において重要な役割を担うことが考えられた。このゲノム構造の解析から、半数体特異的発現を導く新規のプロモーター配列をトランスジェニックマウスを作成することで同定しつつある。
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