• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

光計測法による視空間異方性の神経機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12780601
研究機関鹿児島大学

研究代表者

王 鋼  鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40274831)

キーワード視覚 / 脳高次機能 / 視空間異方性 / 内因性光計測 / 方位優位性コラム / 視覚野皮質 / 視覚的認知
研究概要

霊長類において垂直、水平方向の輪郭を処理する能力は、傾いた角度の処理より優れており、この事を方位異方性と呼んでいる。この方位異方性は、大脳の第一次視覚野にある、特定の角度の輪郭に反応する細胞において、垂直、水平方向に反応する細胞が多いことが原因とされている。今年度には、我々はこの不均一性の形成を検討するために、視覚環境における輪郭の角度分布について解析した。
デジタルカメラを用いて、鹿児島大学内の3環境(屋内、屋外、自然)について15枚づつ計45枚の画像を撮った。どの環境においても公平な画像を撮るために、水平器を用いて、2分間隔でランダムに写真を撮った。解析はPhotoshop6.0を用いて、画像に円(直径400pixel)を描きsobelフィルターをかけ、0゜から360゜まで5゜間隔で輪郭の分布状況を調べた。
屋内景色から抽出された輪郭の分布は、主要軸(垂直、水平軸)に関して、統計的に強い偏りがあった(p<0.01)。同様の結果が屋外環境からも得られた(p<0.01)。全体の一つ一つの景色をとっても、主要な軸に関して偏っていて、垂直、水平方向の輪郭分布の値は、傾いた輪郭の評価よりも小さかった。そして、自然の景色でも同様な分布を示していた(p<0.01)。
今回の解析の結果をふまえて、方位異方性が私たちの視覚環境と、何らかの関係があるのではないかと考えられる。今後、ネコ視覚野から光計測法によって方位優位性コラムを記録・定量的に分析し、方位異方性との関係を調べる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮原勝敏,王鋼,湯ノ口万友: "光学的記録法による脳神経活動の測定と信号の抽出"医用電子と生体工学. 第39巻第1号(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] G.Wang,S.Ding,K.Yunokuchi: "Different distribution of nifedipine-and ω-conotoxin GVIA-sensitive Ca^<2+> Channels in rat hippocampal neurons"Neuro Report. Vol.11 No.11. 2419-2423 (2000)

  • [文献書誌] H.Wang,M.Takigawa,K.Hamada,T.Shiratani,K.Takenouchi,G.Wang: "Reciprocal information flow between prefrontal cortex and ventral tegmental area in an animal model of schizophrenia"Neuro Report. Vol.11 No.9. 2007-2011 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi