研究課題
本プロジェクトの目的は、都市京都の歴史的変遷を立体的に捉えることである。実現のために、時間・空間グループ、自然・人間グループ、システムグループの三つのグループで進めている。うち、本年度は、時間・空間グループとシステムグループが本格稼働している。時間・空間グループの成果は、京都地理変遷に関する先行研究をサーベイし、収集した地図を系統的に分類し、平安時代から現代までの京都を描いた地図のデータベースを作成したことである。合計で約1000点になる。これら収集した地図の書誌情報・画像情報は、2001年5月にホームページ上で公開予定である。また、システムグループの基礎作業として、地図の重ね合わせのための点住所づくりも行った。この作業によって、古代から現代まで同じ場所を走っている道がかなり多くあることが分かった。システムグループは、時間・空間グループで系統化された古地図を、コンピュータ上で重ね合わせる技術を開発した。具体的には、古地図を写真に撮り、これをスキャンすることによって古地図の精密な画像データを作成し、ここから、辻・道・建物のみを抽出し、その古地図上の位置・形状を保存する作業を行い、その位置を繋ぎ合わせた。この作業をある程度自動的に行う技術として、現代の測量、地図作製に使われる様々な技術を導入した。また、GISを導入し、地図情報と自然・人間グループで収集された情報を集積する技術を開発した。
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