研究課題/領域番号 |
12791006
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
二神 恭一 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (10063512)
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研究分担者 |
島本 実 愛知学院大学, 経営学部, 助教授 (20319180)
芝 隆史 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (70308758)
松原 敏宏 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (10075856)
津田 秀和 愛知学院大学, 経営学部, 講師 (80329599)
鵜飼 宏成 愛知学院大学, 経営学部, 講師 (70329598)
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キーワード | 地域 / 地域競争力 / 産・学・官連携マネジメント / 産業クラスター / 地域経済 / テクノポリス / 頭脳立地・リサーチコア / 高等専門学校 |
研究概要 |
本年度は研究の最終年度に当たり、(1)地域連携研究の分析枠組みの精緻化、(2)作業仮説の検証、(3)長岡をはじめ現実の地域連携への具体的適用の検討を行った。 (1)については、地域連携に係る問題として、産業クラスターの戦略的マネジメントという仮説を設定し、地域における産業クラスターの選択、類型化、形成のマネジメントと主体形成のプロセスについて、各々具体的なモデルを設定した。(2)については、さまざまな検証方法がある中、3種類のアンケート調査(テクノポリス等のハイテク企業集積、政策担当者、高度専門教育研究機関)、沖縄県の産業クラスターの戦略的マネジメントに係るケースワークとワークショップ、産業クラスター研究者との仮説の検証(イタリアのプラート及びボローニャ、米国のシリコンバレー及びチャタヌーガ)を行い、われわれが設定した仮説がある程度の妥当性を有することが理解された。(3)については、「経営学と地域問題・地域マネジメント(産業クラスター)」、「地域連携と産業クラスター」、「未来像のヒント(シリコンバレー、北イタリア、チャタヌーガ)」、「日本における産業集積研究」、「クラスターの本質と類型化」、「各地域のケーススタディ」、「3種類のアンケート調査結果分析」、「産業クラスターのコンポーネント」、「マネジメント方法の提案:コラボレーションと主体形成」等のテーマで成果を取りまとめた。 3年間の研究を通じ、従来唱えられてきた産業集積、地場産業、地域産業に関する中小企業論からのアプローチが外形標準の概念規定であること、経済地理学からのアプローチはどのように集積が発展するかのメカニズムと主体についての説明には不十分なこと、経営戦略論からのアプローチが集積の把握には適しているが発展のメカニズムの説明が不十分なことが検証され、その結果、本研究では、集積の概念規定を一から問い直し、地域連携のための主体形成とマネジメントという新たな地域戦略論といった地平線を提案している。
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