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2002 年度 実績報告書

南九州シラス地帯における土砂災害予知システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12792009
研究機関鹿児島大学

研究代表者

北村 良介  鹿児島大学, 工学部, 教授 (70111979)

研究分担者 小島 尚人  東京理科大学, 理工学部, 助教授 (00205387)
富田 克利  鹿児島大学, 理学部, 教授 (20041220)
小林 哲夫  鹿児島大学, 理学部, 助教授 (70112430)
落合 英俊  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00039679)
地頭薗 隆  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50145455)
キーワード斜面崩壊予知 / 現地計測 / 不飽和シラス / サクション / リモートセンシング / 数値力学モデル / 斜面崩壊確率 / 風化生成物
研究概要

本研究は,(1)斜面崩壊の素因を明らかにするための原位置試験,室内土質試験,(2)誘因に関する情報を得るための現地計測システムの確立,(3)素因,誘因に関するデータを用いて斜面の安定度をリアルタイムで評価するための斜面安定解析に関するコンピュータプログラムの開発から成り立っている。
以下,各項目に関する研究実績概要を個条書きにする。
(1)に関する研究:
・土槽を用いた模型斜面での浸透・崩壊試験を行い,密度の変化する層ですべり崩壊が発生することを明らかにした。
・豊浦砂,松元シラスを試料とし,不飽和土用一面せん断試験装置,改良型一面せん断試験装置によって強度パラメータを求め,含水比に依存して見かけの粘着成分が変化することを明らかにした。
・X線回折装置を用いて,鹿児島市内のシラスからなる自然斜面で採取した試料の風化の伴って生成される粘土鉱物を同定し,シラス自然斜面の風化過程を明らかにした。
・ビードサンプラーを用いて火砕流堆積物の化学分析を行い,火砕流堆積物の堆積過程に関する考察を継続して行った。
・国分市の南九州東回り自動車道建設現場のシラス斜面を対象とし,衛星データの中の熱赤外域情報を利用し,季節変化によるデータの変化を検討した。
(2)に関する研究:
・鹿児島県内4カ所(出水市針原,松元町,吉田町,姶良町),宮崎県日南市の斜面で現地計測を行った。
(3)に関する研究
・昨年度の鹿児島県内6カ所(伊集院町,霧島町,輝北町,吉田町,溝辺町,隼人町)の現地計測地点で行ったボーリング調査,簡易貫入試験,採取試料による室内土質試験(粒度試験,土粒子密度試験,密度試験,保水性試験,透水試験,一面せん断試験)の結果を用いて,数値力学モデルに必要な入力パラメータを決定し,浸透・崩壊シミュレーションを実施した。
・有限要素法を用いた浸透・崩壊過程をシミュレートするための統一したコンピュータプログラムを開発した。

  • 研究成果

    (25件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (25件)

  • [文献書誌] 荒木功平: "不飽和土の粒子間力に関する一考察"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 中野裕二郎: "パイピング現象に関する微視的考察"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 横山真之: "一面せん断試験装置を用いた不飽和土のせん断特性に関する一考察"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 酒匂一成: "降雨による斜面の不安定化に関する一考察"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 安永信一郎: "鹿児島県出水地域におけるニューラルネツトワークによる危険斜面の同定"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)

  • [文献書誌] 酒匂一成: "鹿児島県国分市入戸のシラス斜面における二次元不飽和浸透解析"弟57回土木学会年次学術講演会. 共通セツション. 271-272 (2002)

  • [文献書誌] 横山真之: "一面せん断試験装置を用いた不飽和土の力学特性に関する一考察"第57回土木学会年次学術講演会. 第III部. 585-587 (2002)

  • [文献書誌] 荒木功平: "ヤンブ法を用いた降雨による斜面崩壊確率に関する一考察"第57回土木学会年次学術講演会. 第III部. 815-816 (2002)

  • [文献書誌] 北村良介: "降雨による斜面の不安定化の定量的評価"第21回日本自然災害学会年次講演会. 3-4 (2002)

  • [文献書誌] K.Sako: "Numerical analysis for seepage of rainwater and evaporation of porewater in unsaturated soil"Int.Sympo.on Groundwater Problems relatid to Geo-Environment (IS-Okayama). (掲載決定済み). (2003)

  • [文献書誌] 村田秀一: "降雨によるシラス斜面の浸透・崩壊に関する模型土槽試験"豪雨時の斜面崩壊のメカニズムおよび危険度予測に関するシンポジウム発表論文集. (掲載決定済み). (2003)

  • [文献書誌] 荒木功平: "降雨に伴う斜面崩壊確率について"豪雨時の斜面崩壊のメカニズムおよび危険度予測に関するシンポジウム発表論文集. (掲載決定済み). (2003)

  • [文献書誌] K.Sako: "Water retention and flow mechanism in unsaturated soil"Unsat-Asia2003. (掲載決定済み). (2003)

  • [文献書誌] R.Kitamura: "Influence of water content on apparent cohesion for unsaturated soil"Unsat-Asia2003. (掲載決定済み).

  • [文献書誌] 宮本裕二: "不飽和しらす地盤での蒸発を考慮した伝熱・浸透挙動のモデル化"土木学会応用力学論文集. Vol.5. 481-490 (2002)

  • [文献書誌] K.Sako: "A research strategy for prediction of slope failure due to rainfall"Proc.Int.Conf.on Physical Modelling in Geotechnics. 771-776 (2002)

  • [文献書誌] 松尾和昌: "斜面崩壊予知戦略南九州シラス地帯を例として"自然災害科学. 21-1. 25-33 (2002)

  • [文献書誌] 成尾英仁: "鬼界カルデラ,6.5kaBP噴火に誘発された2度の巨大噴火"第四紀研究. 41-4. 287-299 (2002)

  • [文献書誌] 小島尚人: "シラス自然斜面の崩壊危険箇所評価を目的とした素因と誘因影響の分析について"日本リモートセンシング学会第32回学術講演会論文集. 3-4 (2002)

  • [文献書誌] 小島尚人: "シラス自然斜面の崩壊誘因逆推定における衛星熱赤外域情報の適用性について"日本リモートセンシング学会第33回学術講演会論文集. 259-260 (2002)

  • [文献書誌] 小島尚人: "衛星リモートセンシングデータを導入したシラス自然斜面の崩壊危険箇所評価精度の向上"土木学会論文集. No.714/VI-56. 165-176 (2002)

  • [文献書誌] Tomita, K.: "Synthesis of smectite from igneous rocks at atmospheric pressure"Clay Science. Vol.11, No.6. 585-599 (2002)

  • [文献書誌] 富田克利: "南極大陸、東南極エンダビーランド、リーセルラルセン山地域の粘土鉱物"第46回粘土科学討論会. 154-155 (2002)

  • [文献書誌] 地頭薗隆: "南九州火山地域における地下水型崩壊の予測"土砂災害に関するシンポジウム講演論文集. 9-12 (2002)

  • [文献書誌] 地頭薗隆: "シラス地域の水文地形とシラス斜面崖錐部の崩壊"地形. 23(4). 611-626 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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