研究課題
本研究は、地方都市における主に交通部門を中心に、高度情報化の進展が市民の交通行動パターンにどのような変化をもたらすか、とくにITS技術の導入によって地方都市の交通問題が解決できるか否か、解決できるとすればどのようなITS技術が効果的か、情報化社会によるテレワークの可能性とその交通分散効果はどうかなど、高度情報化社会における交通政策のあり方と、地域活性化に向けての施策のあり方を研究することが本研究の目的である。本年度は、共同研究者の豊田都市交通研究所との連携をもとに、研究対象地域として豊田都市圏をとりあげ、交通を中心とした現状把握と情報化の進展動向について既存資料に基づき調査するとともに、中心市街地における混雑軽減のための各種TDM、ITS施策のメニューを作成し、比較検討を行った。さらに、P&R、フレックス制の導入、ロードプライシング、カープール等の各種TDM施策、中心部における渋滞情報、迂回経路情報、旅行時間情報、駐車場情報等の提供など、各種ITS施策を導入したときのネットワーク流の変化予測を最新の交通均衡理論を用いて行い、それぞれの効果分析評価を行った。また高齢者を対象としたアンケート調査を実施し、この調査結果をもとにバスを中心とした公共交通サービスの改善と歩行者誘導支援、バリアフリー化のためのITS技術を援用した改善方策について検討し、多くの知見を得ることができた。
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