研究課題/領域番号 |
12792015
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上林 弥彦 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00026311)
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研究分担者 |
高倉 弘喜 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (70281144)
岩井原 瑞穂 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (40253538)
池田 克夫 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30026009)
山田 篤 (財)京都高度技術研究所, 情報メディア研究室, 室長
横田 裕介 京都大学, 情報学研究科, 助手 (70303881)
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キーワード | コンテンツデリバリ / 効率性 / ウェブウェアハウス / インターネット / 動的ライセンス合意 / プライバシー保護 / 著作権保護 / ウェブベースの協調作業 |
研究概要 |
インターネットがマルチメディアとデータベース技術と融合することによりインターネット利用が爆発的に普及し、新しい情報流通革命を起こしつつある。それに伴ってインターネットの利用範囲がさらに拡大してゆく傾向があり、効率的・信頼的なコンテンツデリバリ・プラットホームはますます重要となっている。コンテンツデリバリを効率化するためにキャッシュがよく知られているが、しかしアルゴリズムをどのように改善しても60%位のデータは2度と使われないことが実験で分かった。この効率向上のために知的キャッシング機能(2度と使われないデータはできるだけキャッシュしない)、データベース機能(キャッシュの中にあるデータを優先する)、推薦機能(興味のありそうな内容を推薦する)、検索機能(データの地域性や利用履歴を考慮した非汎用検索エンジン)などの手法を提案し、インターネット利用の効率向上と共に機能向上もはかってきた。 さらにこのような新しい機能を導入することから生じる著作権問題、プライバシー問題などを解決するため、動的なライセンス合意手法、プライバシー保護されたウェブウェアハウス(Web Notary System)を提案し、研究を進めてきている。 また、地域におけるネットワークのアクセス履歴を解析し特性を抽出することにより、その地域におけるネットワークへのアクセスを最適化することができる可能性がある。この仮説を実証し具体的なサービスを構築するため、京都市が運営するISP(Kyoto-Inet)と連携し、このISPにおけるアクセス履歴データを解析することによってKyoto-Inetの効率化をはかる研究を開始した。現在我々の提案手法によってこの大規模履歴データを分析しており、初期的な結果が出てきている。 さらに、これまで開発してきた遠隔教育支援システムを実際に利用しその有用性の検証を行うプロジェクトを開始した。一つは京都女子大学との共同研究として進められている。これは様々な講義を記録し講義履歴データベースとして蓄積し、学生の復習に役立てるものである。操作履歴までを記録し、検索時に利用できる点などに特徴がある。もう一つは京都府内の高校を対象として、WWWベース学習によって数学教育を支援するプロジェクトである。こちらも同様に操作履歴を学習に活用することを目標としている。教師、生徒ともに操作履歴を活用し教育や学習に役立てられる点が特徴である。このプロジェクトについては2002年3月26日に京都府の高校教師や生徒に向けた説明会を開く予定である。 このほか電子商取引に関して、商品検索の複合条件を簡潔に表現し入力できるウェブアプリケーションを構築している。
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