研究課題/領域番号 |
12793010
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 助教授 (70163160)
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研究分担者 |
柿崎 育子 弘前大学, 医学部, 助手 (80302024)
吉原 秀一 弘前大学, 医学部, 講師 (00261454)
加藤 陽治 弘前大学, 教育学部, 教授 (20194863)
岩船 美都 弘前大学, 医学部, 助手 (80312487)
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キーワード | プロテオグリカン / 軟骨 / サケ / 老人介護 |
研究概要 |
プロテオグリカンの供給システムの確立 青森県沿岸で採れたシロサケの頭部を-30℃保存から解凍(4℃、20時間)し、生理的食塩水で洗浄後、カミソリを用いて鼻軟骨を取り出した。尚、一回の実験は約800g(50匹相当)の鼻軟骨を出発材料として使用した。冷アセトンと冷クロロホルム-メタノール(2:1)を用いて脱脂し、デシケーター中、減圧乾燥を行い、サケ鼻軟骨の脱脂乾燥粉末を70g得た。これを各種タンパク質分解酵素阻害剤を含む、20倍量(w/v)の4Mグアニジン塩酸(50mMトリス塩酸緩衝液、pH7.3)中(以下これを緩衝液1とする)で、4℃にて24時間抽出後、ステンレスのメッシュ(150um)にて濾過し、その濾液を10,000rpm、4℃にて60分間遠心分離を行い、その上清(約1.4l)を粗プロテオグリカン抽出画分(乾燥品としては7.2g)として得た。この粗プロテオグリカン抽出画分に水を加えて2倍に希釈後、3倍量(v/v)の冷95%(v/v)エタノール-1.3%(w/v)酢酸カリウムを加え撹拌後、4℃にて30分間の遠心分離で、その沈殿画分を回収した。続いて、1lの7M尿素(50mMトリス塩酸緩衝液、pH7.3、前述と同じ各種タンパク質分解酵素を含む)に溶解し、同緩衝液2で平衡化した陰イオン交換樹脂(DEAE-Sephacel)を用いて分画を行った。 この分画過程において、次の3種類の方法を検討した。1)バッチ法、2)カラムクロマト法、3)スーパーフローカラムクロマト法である。その結果、従来用いてきたバッチ法は操作としては単純であるが、最初から最後まで人手に頼わざるを得ない。そこでカラムクロマト法を試みた。その結果、いずれの場合も、分離能に変化は無かったが、流速に大きな差が示され調製時間の短縮が可能となった。従って、プロテオグリカン供給システムとして、スーパーフローカラムクロマト法を適用した。その結果、サケ50匹より最終精製プロテオグリカンを約5g得ることが可能となった。
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