研究課題
第2年目は別海町酪農研修牧場で、運転されている既設の寒冷地無加温2相式メタン発酵システム(40m^3)の運転データの取得と回収バイオガスの畜舎の床暖房の実証実験を行った。このバイオガスプラントは40頭分の乳牛糞尿をバイオガス化して運転が安定していることから、次の2点を検討した。(1)バイオブースター型メタネーションシステムの構築バイオガス中のCO_2をメタン菌を使ってH_2を供給することによって90〜95%のCH_4を得、この時に代謝されるビタミンB_<12>を高収率で得ることを狙ってモデル実験装置の設計試作を行った。本年度から次年度にかけて、混合ガスを原料としてその性能を確かめる。(2)2相式メタン発酵装置の設計手法の確立従来から得てきたデータのうちバイオガス収率のデータから追求した物質収支とバイオマスの分解率から追及した物質収支の整合性を牛糞尿785頭分および養豚糞尿900頭分を原料とする装置の基本設計及びシステム設計計算を試みた。これらの設計試作や設計計算の内容について、平成14年2月2日、2月3日の両日、北海道別海町酪農研修牧場研修室で成果検討会を行い、経済性の高いシステムの設計指針を確立すること及び次年度の最終年度にチェックする項目について打ち合わせた。また、この設計計算にはすでにバイオガスエネルギー回収事業が先行している京都府船井郡八木町のシステム、宮崎県高鍋町の向洋畜産を見学した。また地方自治体で可能性調査をしている熊本県鹿本町の役場において基本的な考え方をヒヤリングした。
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