研究課題/領域番号 |
12794020
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笠井 憲雪 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60001947)
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研究分担者 |
上田 正次 株式会社ワイエスニューテクノロジー研究所, 所長 主席研究員
岡村 匡史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00333790)
三好 一郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10183972)
保地 眞一 信州大学, 繊維学部, 助教授 (10283243)
平林 真澄 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (20353435)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 遺伝子操作マウス / 顕微受精 / 受精卵凍結保存 / 地域支援ネットワーク / 発生工学技術 / 産学連携 |
研究概要 |
この研究の目的は、大学と民間研究・技術機関と連携して、(1)遺伝子操作動物作製や顕微受精、核移植などの新技術開発を行い、さらに(2)これら発生工学技術により作製された動物の繁殖生産配送、受精卵凍結保存、卵巣凍結保存を行う経済的および技術的に効率の良い地域ネットワークを構築することであった。 まず、遺伝子操作動物作製や核移植の技術開発については、三好、平林、保地が担当し、ALSモデルであるSOD1遺伝子導入トランスジェニックラット、ヒトOGP遺伝子導入マウスなど多数のトランスジェニックマウス及びラットを作成した。さらに、ノックインマウスを用いたヒトプリオンバイオアッセイ系の作成、白内障モデルマウスの解析等を行った。また実験動物の保存技術の開発ではウサギ受精卵の凍結保存、ラット精子の顕微受精による仔の産出の各種研究など、数種類の動物を用いて発生工学技法を用いて基礎研究を行った。 一方、この研究の期間中に東北大学動物実験施設では大規模なMHV感染事故が発生した。このため、かなりの期間その対策に追われたが、その対策の一環として、民間の実験動物関連業者と連携し、受精卵凍結保存、受精卵移植や帝王切開技術を用いた感染動物の清浄化、各種遺伝子操作動物の分散飼育、さらにそれらの動物再搬入時の検疫方法の確立など、地域連携ネットワークを構築する上で整備すべきシステムの検証を行うことができた。ただ、感染事故はかなり大規模であり、相当の被害が出た。これについては、他研究機関や構成の参考になるとおもわれたため、その経過や対策等を記録し残した。 地域連携ネットワークはまだ完成はしていないが、産学連携による大学と民間企業との連携は今後ますます重要性を増すと思われるが、そのための基礎的なあり方を探る意味で成果が得られたと思われる。
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