研究課題/領域番号 |
12832007
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市江 雅芳 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20193427)
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研究分担者 |
藤居 徹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70302122)
山本 澄子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30302102)
半田 康延 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00111790)
大澤 治章 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10323015)
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キーワード | 治療的電気刺激 / 筋音図 / 筋電図 / 片麻痺 / 歩行 |
研究概要 |
2チャンネル表面電極式携帯型電気刺激装置(OG技研、PulsecurePro)を用いて、発症後6ヶ月を経過した慢性期脳卒中患者5名に対し治療的電気刺激を行った。刺激部位は、大腿四頭筋および総腓骨神経で、交互刺激を1回15分間、一日2回行った。患者は2週間の入院期間中に治療方法を学習し、退院後は自宅で患者自身の手により電気刺激を行った。治療期間は約3ヶ月であった。その結果、歩行速度に改善が認められ、膝伸展力にも増加が認められた。 筋音図計測の基礎実験を健常被験者で行った。筋音図の測定にはヒューレットパッカード社製の心音マイクロフォンを用いた。歩行時の筋音図は、歩行による振動のためノイズが大きく、実用的には問題があることが判明した。そこで、振動の影響が生じないように、被験者に等尺性の筋活動を行わせ、筋音図の特性を見るための基礎実験を行った。健常被験者の大腿直筋および外側広筋、内側広筋に心音マイクロフォンを貼付し、これをはさむように筋電図導出用の双極電極も貼付した。膝関節角度と下腿の回肢位を変化させ、被験者には最大努力収縮の20%から80%まで段階的に等尺性膝伸展を行わせて、筋電図および筋音図の特性の違いを検討した。その結果、筋電図よりも筋音図において、膝の回旋肢位による違いが鮮明に現れることが判明した。また、筋電図は収縮力の増加に伴い比例的に積分筋電図が増加する現象が確認されたが、筋音図は、最大膝伸展の80%において、積分筋音図が減少する現象が認められた。 なお、今年度は、筋音図の測定システムを確立するために予想以上に時間がかかり、また、動作時のノイズが筋音図測定に影響を及ぼすため、患者に対する筋音図計測を行うことができなかった。
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