研究課題/領域番号 |
12832008
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 一徳 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90292218)
|
研究分担者 |
黒川 良望 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80215087)
飛田 渉 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10142944)
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
桑原 誠 アステック株式会社, 研究開発部, 課長(研究職)
田中 志信 金沢大学, 工学部, 助教授 (40242218)
|
キーワード | 肺気腫 / ADL / HRQL / QOL / リハビリテーション / 呼吸 / LVRS |
研究概要 |
(1)本邦初の脳死肺移植患者に対して術前後各1年間にわたり診療を行ない、リハビリの詳細、留意点および運動負荷の結果を報告した。 (2)呼吸リハにより16ヵ月生体肺移植を回避し、その後、国内4例目の生体肺葉移植を行った特発性間質性肺炎の1例の、術前後2年間のリハビリの詳細と問題点を報告した。 (3)非侵襲呼吸循環機能計測再生装置を開発し、慢性肺気腫呼吸リハビリ患者を対象に呼吸訓練、平地歩行階段歩行時の姿勢をビデオカメラで記録し、同時に心電図、心拍数、酸素飽和度、呼吸リズム、関節角度をその場で映像と同一画面上で再生するシステムにより日常生活活動での量的・質的変化の評価が容易にビジュアル化してできるようになった。本システムと6分間歩行やその他の運動負荷試験を組み合わせることで患者の生活場面に対応した効率的な呼吸リハメニューの作成や、循環・生理機能・ADL(activities of daily living)への影響に対しての効果判定が可能性になった。 (4)SIPの日本版や在宅ADL評価表を新たに作成して、日本における肺気腫患者でのHRQL ADL、運動機能、精神心理機能とそれらの相互関係を詳細に系統的に調査・分析した。さらに、肺気腫治療のための肺容量減少術(WRS)が肺気腫患者の呼吸機能、運動機能を著明に改善し、ADL、HRQL、精神心理機能も並行して術後12ヵ月にわたり明らかに改善させることが初めて明らかになった (5)呼吸障害者において、吸気筋、呼気筋それぞれ単独のトレーニングに比較して、両筋のトレーニングの組み合わせ(それぞれ1/2の時間の組み合わせ)に変更した時には、単独トレーニングを継続するよりも呼吸筋力の増強効果が高く、従来の吸気筋トレーニングを凌駕する新しい効率的な呼吸筋トレーニング方法の可能性が示唆された。
|