研究課題/領域番号 |
12832019
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤原 孝之 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40181416)
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研究分担者 |
楊箸 隆哉 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90191163)
木村 貞治 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70252111)
大平 雅美 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50262738)
三好 圭 信州大学, 医療技術短期大学部, 助手 (30293509)
GOH Ah・Cheng 信州大学, 医療技術短期大学部, 助手 (00283276)
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キーワード | 加速度 / 日常生活活動量 / 高齢者 / 運動量 / 要介護度 / 日常生活自立度 |
研究概要 |
本研究は、1.高齢者の起居動作を加速度を指標として定量的に評価する。2.高齢者の日常生活活動量と加速度を指標とした起居動作能力との関係を把握する。3.高齢者を起居動作能力によりカテゴリー化し、カテゴリー別自立度を明らかにする。4.カテゴリー別起居動作能力、日常生活活動量から高齢者の自立度を予測する簡易高齢者自立度評価システムの考案を段階的な目的とするものである。平成13年度研究実績の概要を以下に示す。 1.アクティブトレーサー(携帯型3軸加速度記録装置)の感度、精度及び実用性を検討した。予備実験段階では応答周波数、加速度検出範囲ともに実用的と判断できた。 2.ケアハウス入所者を対象とした連続記録では、安静時、歩行時、軽運動施行時を確認できた。 3.ケアハウス入所者を対象に、アクティブトレーサーを腰部に装着して歩行時の運動量を測定した結果、主観的疲労度(ボルグ)との相関は高かった(r=0.70)。 4.介護老人保健施設入所者を対象としアクティブトレーサーを腰部に装着した場合、対象によっては立ち上がり動作と歩行あるいは車椅子移動とを区別できない場合が認められた。 5.ケアハウス及び介護老人保健施設入所者を対象とした場合、要介護状態区分(要支援、要介護1、2:徘徊を除く)の違いによる日常生活活動量の有意差は認められなかったが、要介護状態が進んだ高齢者の総活動時間の減少は著明であった。 6.高齢者を対象とした長時間記録には、アクティブトレーサーAC-301markIIではメモリー容量が不足と考えられたので、メーカーとともにメモリー機構を改善したAC-301markIIIを開発したが、未だに個々の活動の把握に必要と考えられるデータサンプリング及び記録それぞれ0.1秒、0.2秒では4時間までの対応しかできず、日々の活動内容・活動量の把握には不十分である。 7.アクティブトレーサーAC-301markIIIを用いて日常生活活動量を分析する際、装着位置の問題、基本動作の要素と3軸加速度の関係の解明、日常生活活動量からの要介護度、日常生活自立度の推定は今後の課題として残されている。
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