研究課題/領域番号 |
12832030
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浦辺 幸夫 広島大学, 医学部, 助教授 (40160337)
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研究分担者 |
数面 義雄 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60294584)
川口 浩太郎 広島大学, 医学部, 助手 (60263703)
大成 浄志 広島大学, 医学部, 教授 (80034023)
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キーワード | アライメント / ACL損傷 / ランニング / 3次元動作分析 / 膝関節外傷 / スポーツ外傷 / リハビリテーション |
研究概要 |
スポーツ活動中の下肢アライメント変化を知ることは、スポーツ外傷の治療のみならず、予防にも役に立つことが示唆される。現在、下肢の動作解析は大型の装置に頼っており、これらの解析データはスポーツ現場に役立つ情報を与えるまでにはいたっていない。本研究は、ランニング中の膝関節の下肢アライメント変化をスポーツ現場で客観的に捉えようとする試みであり、同様の研究はこれまでにほとんど行われていない。さらに、近年、膝関節のスポーツ外傷で多発している前十字靭帯(ACL)損傷時に、knee-inという下肢アライメント変化が大きく関係することが分かってきた。このような視点から、アライメント変化にをもたらす力の方向や大きさを明らかにすることは益々重要になっている。今回、女子バスケットボール選手に対しランニング中の前額面における下肢アライメント変化を計測した。その結果、ランニングでは立脚期に膝関節が外反(いわゆるknee-in)することが確認できた。この動きを高速度カメラシステムで詳細に分析すると大腿と下腿の捻れ(回旋)が立脚期前には一端外方に内反(knee-out)するように向かい、その後急激に内方に外反していた。ところがダッシュ動作になると、外反はむしろ減少し、knee-out傾向を呈する者が増加した。このような下肢のアライメント変化を標準化することで、ACL再建術後のリハビリテーション指導などで、動的なマルアライメントの制御に使用することで、再発予防に役立つことが考えられる。
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